候補者のレベルを測ると気を失いそうになる都知事選

よくいわれる言葉に、
「政治家のレベルは有権者のレベル」
というのがあります。
それが正しいかどうかは人それぞれ賛否両論あるでしょうし、政治家と有権者のレベルがピッタリ合う場合も、政治家の方がマシな場合も、有権者の方がマシな場合も、いずれもあるでしょう。
しかしながら、公正な選挙に基づいて政治家が選ばれる民主主義国家であれば、政治家と有権者のレベルが大きく乖離することはあり得ません。どちらかが堕ちればもう一方も引っ張られます。

言いたいことは、都知事選の候補者の乱立とその御乱行についてなのですが、候補者のレベルは東京都民のレベル、と言ってしまうと、おそらくどの都民も怒るでしょう。あんなのと一緒にするな、と。

ここ数回、ビックリ人間大集合の観があった東京都知事選挙はついに、キ○ガ○人間大集合になってきました。やりたい放題という言葉がまさにピッタリです。もはや、どこまで酷いことをすれば公選法違反になるかギリギリのチキンレースをやっているのか、選挙終了直後に逮捕されるRTAでもやっているのか、と思ってしまいます。

選挙期間中ですので具体的に候補者を個別にどうのこうの言うつもりはありませんし、第一私は大阪府民であって東京都民ではないので、誰が都知事に選ばれても関係ありません。将来的に国政に関わるためにステップアップの踏み台として都知事になろうとしている候補者は、間接的には将来的に私にも無関係ではなくなりますけれど。

ただ、都知事に限らず首長から国政への進出というのは、結構難しいんではないかと思うんですよね。アメリカ大統領なんかは州知事から立候補する人が多いですけれど、日本の政治の場合は国会議員は陣笠から始まって、党のために汗をかいて動く人でないと、党内での支持を集められません。

国政から首長になった人が国政に戻ることもまずありません。いわば「アガリ」のポジションであり、大企業での出世レースに例えれば子会社の社長に出向するようなものです。親会社でのトップにはなれません。

アノ人なんかは都知事を踏み台にしてもっと上を目指しているんだろうなと推測しますけれど、多分そうはならないんじゃないかと。知らんけど。

ともかく、今の都知事選を見ているなら、首相公選制とか大統領制とかを日本に導入しようという人はいなくなるでしょう。少なくとも立候補者の条件にそれなりのハードルを設けないと悲惨な選挙になり、それは民主主義への否定と独裁制への支持を増やしてしまいかねないのです。

とりあえず、日本人がこんな感じで選挙に臨んでいるうちは、公選制とか導入せずに現状の議院内閣制による内閣制度のままが一番マシでしょうね。

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