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Jリーグ春秋制とEUのサマータイム廃止と

私の愛するガンバ大阪では2月の開幕戦後にチーム内での感染のため、3月丸々試合無しという異例の事態になりましたが、ようやく4月になって試合を出来るようになり、昨日はアウェイ広島戦で攻められながらも引き分けに持ち込めて待望の今年最初の勝ち点を得ました。

特定のクラブだけではなく、リーグ運営そのものが維持できるのか、クラブ経営の破綻を防げるのかということが、この2シーズンでの最優先の課題でした。

このコロナ禍で吹っ飛び、もはや誰も話題にしていませんが、Jリーグのシーズンに関して、春秋制維持、いや秋春制への変更だ、といった攻防がしばらく続いていました。

Jリーグ内部あるいは日本サッカー協会内部で、シーズン制についてどのように議論が進んでいるのか分かりませんが、毎年のように発生する豪雪被害を考えると、地球温暖化というよりも、夏の豪雨と冬の豪雪に悩みながらのシーズン運営が今後も続いていくのは間違いなさそうです。

そもそもJリーグが春秋制なのは、日本社会自体が春に年度が始まることに起因します。そしてなぜ春に年度が始まるかというと、稲作文化では春に田植えをして秋に収穫するからです。

これをヨーロッパに当てはめると、冬小麦は秋に播いて春に収穫するから秋春制になったという理屈まで持っていけます。

実際の文化・社会の成立はそんな単純なものではないでしょうし、農作業が収穫物に関係無しに個人も政府も動ける時代になったのですから、利便性や合理性を元にシーズンの始まりと終わりを決めればいいのですが、長く続いている慣習というものは変えられないものです。

春秋制・秋春制は当面このままでしょうけれど、変えられるものは変えられることを証明するのが、今年行われるヨーロッパでのサマータイム廃止でしょうか。

夏は1日の活動時間を早くするために時計を1時間進めて、寒くなる前に元に戻すというサマータイムというシステムは欧米社会を中心に続いてきました。

しかしこれがずっと昔から存在した習慣とは言えません。当たり前ですが正確な時計が発明・普及してからですし、国全体や一定地域において一斉に時間を変更出来る政治体制があってこその話です。

実際にはこの100年くらいのことで、多分、時計の動力がネジ巻きや重りから電気に移行したくらいのタイミングでしょうか。

EU加盟国では今年、サマータイムによる時間変更が無くなります。各種ITシステムで時間変更の手間がかかることや、生活時間の変更による健康悪化、交通事故が増えるとか色々あったらしいですが、一番は「めんどくさい」のが理由なんじゃないですかね。

たかだか100年程度の歴史の伝統・習慣であれば、決断すればさっさと無くせるということです。日本でも、この100年以内に出来た伝統で無駄や無意味になりつつあるものもたくさんある気がしますけれど、ダラダラ続いていくんでしょうかね。

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