多彩な大会形式で楽しめるJリーグ
Jリーグではいわゆる3大タイトル、リーグ、Jリーグカップ、天皇杯の3つのタイトルをかけて戦います。このうちリーグ戦はその名の通り、J1にしろJ2にしろJ3にしろ、各チームが総当たりのホームアンドアウェイ戦を行い、勝ち点・得失点差で順位が決められ1位が優勝となります。
カップ戦の二つのうち、Jリーグカップ(YBCルヴァンカップ)はグループリーグで争い、グループ上位チームとACL参戦組が加わるノックアウトステージでは準決勝までホームアンドアウェイの2試合の結果で勝ち上がりを決め、決勝戦は一発勝負です。
天皇杯は日本サッカーで最も古くからある大会ですが、都道府県大会を勝ち上がったチームと、Jリーグ勢(J1とJ2)が加わっての一試合ノックアウト方式でのトーナメント戦です。
この他、2月のリーグ開幕前にある富士フイルムスーパーカップ、あるいは入れ替え戦、AFCアジアチャンピオンズリーグなども公式戦ではありますが、まずは前述の3大タイトルがJ1クラブが目指す目標となります。
リーグ戦が当然ですが最重要な試合であり、優勝争いもあり残留争いもあり、来シーズンのACL出場圏内の争いも含めて、毎節一喜一憂していきます。リーグ戦はどのクラブもまず間違いなくベストメンバーで臨みます。そのため、出場選手もある程度決まってきて、戦術もそうそう変わりません。お互いに相手の良さを消し自分たちの良さを出すように動きますが、結局は地力のあるチームが概ね良い結果を残すことになって、順位として最終的に序列が決まります。
その一方で、リーグ戦の合間に行われるカップ戦、特にルヴァンカップは選手の入れ替えも比較的多く、そのためにリーグ戦で固めた戦術とは違う戦い方になります。奇策を使いやすいとも言えますが、カップ戦はリーグ戦とは結構違う様相を内容も結果も見せることがしばしばあります。
お互いに手の内がある程度分かっているリーグ戦と、この1試合だけはそれ以前の試合とは継続性がない場合もあるカップ戦。この違いもサッカー観戦の醍醐味の一つでしょう。
実力差があっても守り続けてセットプレーやカウンターによるゴール、あるいは延長PK戦で格下のチームが勝つこともあるサッカーというスポーツの特性でもありますが、カップ戦は観る方も独特の楽しみ方が出来ます。
本当に強ければリーグだろうがカップだろうが勝つはず、と言えなくもないですが、川崎フロンターレのようにカップ戦よりリーグ戦の方が得意とするようなクラブもあれば、ガンバ大阪のようにリーグ優勝とカップ戦優勝の数の差が大きいクラブもあります。
二つあるカップ戦タイトルのどちらかを勝ち取ったクラブの方が多いのは当たり前ですが、ACLを含め多彩な大会形式での試合を楽しめるのはサッカーファンとしてはありがたいことだと思います。
多分それは選手も同じじゃないでしょうか? 欧州移籍した先では、リーグ戦、国内カップ戦に加えて、UEFAのCLやELもあります。そこで初めてホームアンドアウェイ戦を経験するよりも、Jリーグ時代に経験していた方が馴染みやすいんじゃないですかね。
長々とカップ戦を語ってきましたが、明日、今シーズンのルヴァンカップのグループリーグは最終節です。我らがガンバ大阪は既に敗退が決まっていて消化試合の鹿島戦となりますが、週末の大阪ダービーに向けて弾みを付けられる試合内容・結果となることを祈ります。
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