2020年12月13日J3リーグ第33節鹿児島ユナイテッドFCガンバ大阪U23戦DAZN観戦の感想

先日のミッドウィークの試合では、週末にJ1の試合が無いこともあり、トップに昇格してプレーしていた川﨑らもJ3の試合に出ていましたが、今日はさすがに出ていません。水曜の横浜FC戦の結果とセレッソの結果次第では、そのタイミングで2位確定もあり得ますから当然でしょう。今日は彼ら抜きですが、U18のキャンプで活躍したらしい、FWの坂本に注目ですね。

さて前半キックオフ。お互いに高い位置でのプレスが効いていますが、逆に言うとお互いに低い位置で奪われてピンチを招いているとも言えます。

お互いに決定機の前くらいまでは持っていけますが最後には奪われてしまう状態が続く中、14分にタビナスの縦パスを受けた坂本が反転して切り込み、右足アウトサイドでシュートするもポストに阻まれ、村上がこぼれ球をシュートも浮きました。その後にも菅野のミドルがCKを誘い、そのCKのこぼれ球が高く上がったところをタビナスが強さを発揮して落としてゴール真ん前にいた高木が押し込み、遂に高木の今年初ゴールが生まれました。CKの対応でライン際に残っていた鹿児島の選手が上がるのを怠ったために、高木がオンサイドになりましたね。鹿児島にしてみたら防げる失点だったでしょう。

と思えば21分に鹿児島の薗田が中央からスルーパスを受けてエリア内に侵入し、當麻が倒してしまいPKを取られてしまいました。これを決められて1−1になりました。

直後にも数的不利の状況からフリーでミドルを打たれますがイユノがファインセーブでしのぎます。

30分にこぼれ球がゴール前で高木へのスルーパスになってしまい、直接打ったシュートは左に外れました。これが決まっているとよかったのですが。

41分、中央でプレスに成功してボールを奪い、パスはブロックされてもすぐに拾った坂本が見事なミドルを突き刺して勝ち越しに成功します。

そこから前半終了までは鹿児島の攻勢が続いたものの防ぎきりました。ガンバとしては前からの守備がハマった良い45分でした。逆に思ったサッカーが出来なかったはずの鹿児島はハーフタイムに2人替えてきました。

49分には左サイドで前半から再三仕掛けてきた山口が抜け出し、ライン際からのマイナスのパスに坂本が右足で合わせて今日2点目をゲットします。これで久し振りの2点リードとなりました。数ヶ月ぶりかなあ。

54分には再びエリア内でスルーパスを受けた坂本が3点目を狙いますが、鹿児島のGKに片手でシュートを阻まれてしまいハットトリックならず。

しかし56分には左サイドの山口から中に展開し、パスをつないで最後は坂本のパスを受けた荻野が強いシュートでGKの手を弾いて得点します。荻野はこれがJリーグ初ゴールで、ガンバとしては遂にいつ以来か分からない3点差の状況を作りました。

鹿児島も62分、右サイド酒本のアーリークロスを前で受けた牛之濱に決められて2−4となりました。

直後に酒本のシュートはわずかに外れて助かりました。その後も鹿児島の猛攻は続き68分には波状攻撃から最後は強烈なミドルを放たれるもイユノが再びファインセーブで防ぎ何とか失点せずに飲水タイムを迎えました。

その後も、残り2試合連勝がJ2復帰の最低条件である鹿児島の攻撃は勢いを増し、酒本のクロスっぽいロングシュートはバーに当たりました。そして遂に78分に砂森のシュートが決まって3−4と1点差に迫られます。酒本の交代出場から一気に流れが変わりました。これまでずっと試合に出ていたそうですが、なんで今日は控えだったのか分からないレベルです。さすがにセレッソで長年活躍してきたベテランの格の違いが明らかに出ています。

さて今度はガンバが再開直後に村上の折り返しに荻野が頭で狙いますがキーパーに防がれます。

しかしガンバの攻勢はこれくらいで、そこからさらに攻められ続けて84分に遂に同点に追いつかれます。ガンバにとっては3点差を追いつかれる厳しい状況ですが、鹿児島にとっても同点ではダメで勝ち越さないといけない厳しい状況です。

鹿児島は同点ですがリードされているも同様の状況ですのでまだ前掛かりで攻めてきます。ここでもう一度、追加点を取って突き放したいガンバですが有効な攻撃が出来ません。

結局89分にひたすら攻め続ける鹿児島が遂に逆転します。ガンバの選手の大半がボールウォッチャーになって棒立ちになっていましたが、完全にメンタルの問題でしょうね。

92分にはCKから松田が頭で合わせるも外れました。そして最後、94分にこの試合の流れを変えた酒本が鋭いグラウンダーのシュートを決めて6−4。そしてこれで試合終了。

ガンバにとっては4点目を取ったところでイージーな展開だと思ってしまったかも知れません。控え選手の少なさもあって疲れた選手を替えづらいのもあったと思います。しかし、この大逆転の一番の原因は、鹿児島の昇格への執念でしょう。1−4になっても全員が逆転できると信じて攻撃に全力をかけたところが大きかったはずです。

ガンバU23にとってはショッキングな敗戦でしたが、若い選手にとっては、昇格をかけたチームと対戦すること、自分や家族の生活をかけて戦うプロ選手との試合は大きな経験になるでしょうね。

もう今年のJ3リーグも、そしてガンバ大阪U23の活動自体も残り1試合となりました。多くの選手をトップチームに送り込み、またそこで結果を出せなくても他のクラブに移籍してプレーしている選手もたくさんいます。

総括するにはまだ早いでしょうけれど、ガンバ大阪U23の活動自体は成功だったと言えると思います。

さて、来期以降の選手獲得について名前が出てきました。まずは関西学院大学の山見選手が再来年に加入することが発表されました。

関西学院大学 FW 山見選手 2022シーズン新加入選手として仮契約
https://www.gamba-osaka.net/news/index/c/0/no/11812/

高尾・山本、そしてその前の阿部、呉屋も含めて完全に関学からのルートが確立されていますね。来年は強化指定での出場もあるでしょう。

こんな言い方してはなんですが、来年はU23のJ3参戦がなくなるので、今後はなおさら大卒選手が重要にになってきます。19歳〜22歳において大学で成長した即戦力を獲得できるのは手っ取り早いといえば手っ取り早いですし、最近はユース卒からトップに上がってきてレギュラーになる選手は結局欧州に行ってしまいます。ガンバだけではなく、J1クラブのレギュラー格で20歳前後の選手はみんなヨーロッパのスカウト・代理人の網に入っているのは間違いありません。

ちなみに来年はエリートリーグ、ユースリーグが遂にスタートするそうです。どのような内容なのかメディアには出てきていないのですが、ガンバU23は結局どうするんでしょうかね。今年だけではなく来年もコロナ禍によってリーグ運営もクラブ経営も相当厳しくなるでしょうけれど、何とかJリーグの良さもガンバ大阪のらしさも無くならないようにあってほしいものです。

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