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ダブル・リミテッドくん

こんにちは、れれれです。

梅雨ですね。本当にしんどいです。何なんですか?何のつもりなんですか???私が何をしたって言うんですか?

空にメンチ切っても仕方が無いんですが、本当に梅雨ばかりは好きになれないんですよね。ジメっとしていて、髪はボサボサ、靴下はビショビショ。頭は痛いし蚊も増えてくるし、無理すぎる。どうなってるんだ。

でもこの時期を過ぎれば夏です。そう、夏なんですよ。

夏も大好きって程ではないのですが、何となく希望みたいな感じなんですよね。楽しいことが待ってそうな予感がするじゃないですか。

今年はそんなんでもないですが。


夏と言えば、ということで今回お話しするのは、私の苦々しい夏の思い出です。面白半分で読んでいっていただければと思います。

ゴミみたいな思い出は、夏前に処分しておきたいタイプ。


れれれちゃん、とんでもないイケメンと出会う

私はとある言語交換アプリ(出会い系ではないと何度も言っているのにみんなに出会い系だと思われてる)を数年前から利用しているのですが、

そこでハーフの男の子と出会いました。


突然ですが私はいわゆる3高(高学歴・高身長・高収入)が好きです。

ていうか3高が嫌いな人っているんですか?

付き合いたいかどうかはさておき、とりあえず感動がこみ上げてきませんか? 3つも高いんですよ?(?)

大好物ではないけどまあ好きだよ、くらいの好き度です。アイドル的な。


私が会った彼は、その3高にピタリと当てはまるような男の子でした。

高身長(高すぎる)、高学歴(日本の最高学府→某国の最高学府)、顔面偏差値(高すぎる)、あと何かめっちゃ良い匂いする……

モテそうなオーラしかしない。

彼が一時帰国で東京にいる間、実際に何度か遊んだのですが、こんな完璧な人間が存在するのか~という感動で胸がいっぱいでした。

基本的には水族館に行ったり映画を見たり、カラオケやショッピングを楽しんでいました。

ただの遊び相手というよりかは、海外で言うところのデーティング期間に近かったように思います。横文字がスッキ~~~

まあ付き合わないで終わるんですけど。


ここで「実りのない夏でした!ぴえん」で終わらせても良いのですが、彼との出会いから学びもあったにはありました。


「日本語と英語、どっちが得意なの?」

彼と話していて、何となく気になったことがありました。

何かこう、日本語が不自然なんですよね。


彼は関西の出身らしく、関西弁を使っていたんですが、ちょっと無理やり感があるような。

私の好きなK-POPアーティストBIGBANGのメンバー、V.I(スンリ)みたいな感じなんですよ。伝わってくれ。

何せ顔がめちゃくちゃ良いのであんまり気にならなかったのですが、あからさまに「ん?」と思う点が何個かありました。

・接続語として「そして」をめっちゃ使う(間違ってないけど不自然)

・「思い出した」を「覚えた」と言う

・熟語があまり通じない

以上はほんの数例ですが、「え、日本で育ったんだよね……?」という困惑がすごかったです。


ちなみに私も彼と同じくハーフですが、韓国語はあまり得意ではありません。バイリンガル寄りのモノリンガルです。ハーフだからといって、みんながみんなバイリンガルなわけではありません。

私は「バイリンガルなの?」と聞かれる度にちょっぴり悶々としていたのですが、ある質問をきっかけに、私も同じような勘違いをしていたことに気付きます。


ある日、あまりにも気になりすぎて彼に

「日本語と英語、どっちが得意なの?」

と質問をぶつけてみました。

すると彼からは、

「難しい話しするなら日本語の方が得意。英語はちょっとだけ。大学(海外)の授業とか全然分かんないよ。」

という回答が。


私は正直、真逆だと思っていたのです。

例で挙げた「そして」の多用は、英語の「and」を律儀に訳しているから。

「思い出した」が「覚えた」になるのは、rememberがどちらの意味にもなるから。

熟語が苦手なのだって、日本語に慣れてないからかもしれない。

だから、英語のほうが得意なんだろうな。日本で住んでて英語の方が得意って珍しいなー。

そういう認識でいたのです。


もう迷宮入りです。

日本語は苦手そうだけど、英語も得意じゃない……?

じゃあ何語が得意なの? 何語をベースに生きてるの?

ていうか、そんなことってあり得るの???


疑問が疑問を呼び……という状況でしたが、

「よく分かんないけど、おもしろい人なんだな~」

という雑な感想で済ませてしまっていました。いや雑すぎん?



”ダブル・リミテッド”という存在


この疑問が解決したのは、彼が帰国して数か月後のことでした。

とあるインスタグラマーさんのエッセイ漫画で、

「ダブル・リミテッド」

という言葉を目にしたのです。


バイリンガルやトリリンガルという言葉は良く聞きますよね。

先ほどの通り、私もよくバイリンガルだと思われています。

私の認識では、私たちのような人間には2種類の育ち方があると思っていました。

1.マルチリンガル(バイリンガルなどの多言語話者)

2.モノリンガル(1言語話者。もしくはどちらかが得意)

しかしそれは完全なる勘違いでした。というか、見落としでした。

ダブル・リミテッドはこの2種類のうち、どちらでもありません。

つまり、


3.どちらも年齢相応の言語レベルではない

という人々なのです。

言語の習得度にレベルをつけるのは難しいので、定義は曖昧なようですが、そういった人たちが存在するのです。

みなさん知ってましたか? 私は知りませんでした。


ちなみに「セミリンガル」という呼び方もあるのですが、差別的では?ということであまり使わないらしいです。(ハーフという言葉もそうですが。)

正直、リミテッドという言葉の方がむしろ差別的に聞こえるのでは?という感覚がしますが……。こうした差別用語については、また別の機会に。


ダブル・リミテッドだろうが何だろうが


上記の回答から分かるように、彼は自身のことを「ダブル・リミテッド」だとは気づいていない様子でした。

「得意」かどうか。そういう判断方法をしていて、私はその感覚がすごく好きです。


マルチリンガルは頭が良い、とよく言われます。本当かどうかは不明です。確かに多言語が分かると日本で進学するのには非常に役に立ちます。

ただそれ以外の点では、周りのマルチリンガルの友人たちを見ていても「人によるかなあ」というのが率直な感想です。そりゃそうだわ。


この話と類似して、

ダブル・リミテッドは発達が遅い

という話もあります。

まあ難しい調査とかをしての結果とかなんでしょうけれど、はたして本当に、そこまでの影響を及ぼすほどのものでしょうか。


彼を例に挙げてみれば、全くそうは思えません。

彼は日本の最高学府から、某国の最高学府に留学しています。言語は得意ではないですが、数学がとんでもなく得意です。数学が大の苦手な私から見れば、天才です。

もちろんこれも「人による」のでしょう。

ただ、「ダブル・リミテッド=良くないイメージ」というのはちょっと行き過ぎた発想だと断言できます。

ダブル・リミテッド”だから”「可哀そう」だとか、「頭が悪い」だとか、そういうのはただの偏見だと思っていいです。そういうのを判断するのは、他人のするべきことではないので。


あ、英語関連で思い出したんですが、私の大好きな英語のフレーズに「Mind your own business」っていうのがあります。

「余計なお世話」って意味なんですけど。



ちなみに彼からは一度告白してもらっていて「やった~ハッピ~」って感じだったのですが、某国に帰国後、突然連絡が取れなくなりました。

苦悩の末「何?無理なんだけど?」って言って流れたのですが、数日後には日本人留学生の彼女が出来てSNSにキス写あげてました!何なの???

(前々から「好きな子いたけど今はれれれが好き~」とかぬかしてた。頭お花畑だったから忘れてたヨ)


趣旨がズレましたが、とにかく全部「人による」ということです。天才もいるし、クズもいるし、別に育ちが環境が~っていうのは1つの要因に過ぎないんですよね。もちろんそれが大きく関係するケースもありますが。決めつけは良くない。そういうことです。


つまり何が言いたいかと言うと、

学び:ダブル・リミテッドだろうが何だろうが、クズはクズ。

また一つ賢くなってしまったナ~~~~


おしまい

※利用したイラストはいらすとやさんの「いろいろな世界のコンセントのイラスト」です。相変わらずセンスが狂ってて好きです。需要あるんですかね?


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