【効果が出ない！】人事制度を導入してもうまくいかない企業の特徴3つ | 人事担当者なら知っておきたい重要ポイント
最終更新日：2024年5月13日
「人事制度を変えたのに効果が出ない、むしろ業績や社内の雰囲気が悪化してしまった。」
「正しい人事制度をどうやって設計したらいいのか分からない。」
こんなお悩み、人事担当者なら一度は持ちますよね。
そこで本記事では、効果の出る人事制度のポイントについてお伝えするために、セレクションアンドバリエーション代表の平康慶浩が、2022年5月に『HRカンファレンス2022春』にてお話した講演内容を紹介します！
＊本記事は、講演司会を務めた同社コンサルタントが講演内容についてまとめたものです。
＊本記事は3分程度で読めます。
人事制度を変えたのに効果が出なかった失敗事例3選
①報酬で差をつけてみたけど、チームワークが悪化してしまった
A社では、従業員に今以上に頑張って成果を出してほしいと考え、上位ランクになればなるほど高い報酬を得られる制度を新しく導入しました。
ところが、社内のチームワークが悪化してしまいました…。
なぜチームワークが悪化してしまったのでしょう？
原因は、A社の従業員が「優秀な従業員の邪魔をして、蹴落としてやろう」と思ったことでした。従業員が頑張るどころか、足を引っ張り合ってしまって、人事制度の効果が出なかったのです。
②職務に求める役割を定めてみたけど、運用は何も変わらなかった
B社では、職務に求める役割や責任をはっきり定めるジョブ型人事制度に切り替えました。
しかし、ジョブ型へと人事制度の形式が変わったものの、制度の運用は今までと何も変わりませんでした…。
B社では、従業員は「報酬の決め方が変わらないなら今までと同じことをやっておこう」と考えた結果、効果が出なかったようです。
③従業員の要望に応えてみたけど、業績や成果は上がらなかった
C社では、現状に不満を感じているという従業員の声を聞き、社長自ら従業員の不満を解消する人事制度の設計に関わりました。
でも、肝心の業績アップや成果向上にはつながらなかったのです。
C社の従業員の不満や不安は解消されたはずなのに、なぜ効果が出なかったのでしょう？
不満は、「衛生要因」と呼ばれ、なくならないと不満を感じるけれど、なくなったからといって満足するわけではない要因なのです。
従業員は、不満は減ったけれど、だからといって何をしたら良いのか分からない状態だったのです。
人事制度を変える目的って何？
そもそも、人事制度を変える一番の目的って何なのでしょう？
知らず知らずのうちに、人事制度を変えること自体が目的になっていませんでしたか？
【一番の目的】 企業が売上を上げること
人事制度を変える一番の目的は、企業が今よりもっと売上を上げ、多くの利益を生み出すことです。
そのためには、従業員が売り上げを上げるための行動をとることが欠かせません。
従業員に適切な行動をとってもらうためには、人事制度を変えることが必要です。
人事制度を変えるためには、まず人事制度で実現したいゴールを定めることが重要です。
人事担当者が抱える人事課題の現状
同セミナーでは、投票機能を用いて、視聴者である人事担当者が抱える人事課題を把握しました。
その結果、最も多かった答えをご紹介します。
セミナーでは、以下の2項目をお聞きしました。
①現状、どれくらい人事制度の狙い通りに従業員が行動していますか？
最も多かった回答は、「人による」64%でした。
② 現在の人事制度に関して、当初掲げていたゴールはどれくらい達成されていますか？
最も多かった回答は、「良くもないが悪くもない」63%でした。
現人事制度は「可もなく不可もない状態である」という企業が多数を占めていたことが分かりました。
さて、この2つの質問に対する回答を見ることで、あなたの会社がどのセグメントに位置づけられるか判断することができます！
2項目の質問を用いて、自分の会社がどのセグメントに位置づけられるか把握し、人事制度の課題点を正しく理解することが重要です。
まとめ
本note記事では、『HRカンファレンス春』のセミナー内容をもとに、人事制度の失敗事例や人事制度を変える目的、人事担当者が抱える人事課題の現状をご紹介してきました。
人事制度を変える際には、売上を上げるという一番の目的をしっかり見据えて、まずは自社の人事制度のどこに課題があるのかを理解することが大切です。
現状の人事課題が分かった後、実際にどうやって新しい人事制度を設計すれば良いのでしょうか？
気になる人事制度設計については、
【もう失敗したくない！】人事制度を作るときの必須ポイントを伝授 | 人事コンサルタントのプロが教えます
にてご紹介いたします！次回の投稿もお楽しみに！
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