短歌連作「あの子のアカウントが消えた」 10首
あのひとのアカウントただ消えてった このお弁当ただ冷えてった
受信箱ちらばる君の断片を手がかりにしてどこへも行けない
病床のふたりが交わすDMは秘密基地への夏のトンネル
一人暮らすきみの作ったおはなしの姉の姿はいつも哀しげ
その部屋のあいことばならクライユメひたひたのやみ混ざりたくなる
闇ゆえに繰り返される朝日から匿われてた変わらなくていい
うかんでる途絶えたままのやり取りがきゅうりの断面みたくひかって
離れてもパズルピースの凹凸の電磁気学をお守りにする
ありがとう空の瓶へと光さし明日につながる芽が生まれたよ
コップから水があふれてかくれんぼ アルバム抱いてゆっくりやろう
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