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「時短したい」Z世代のタイパに警鐘を唱えたい

  • 大学の講義は倍速で再生して受ける

  • ファスト映画だけチェックして満足する

  • SNSはショート動画やTwitterしか見ない

  • 欲しいものはオンラインショップで買う

  • 食事はUber eatsで済ませる

あなたはいくつ当てはまったでしょうか?

タイパという新しい概念

最近「とにかく時短したい!」と
時間の効率を重視する
タイパ(タイムパフォーマンス)
を重視する若者が増えているそうです。

また、世の中の流れが
大量消費(コスパ)の時代から
時短、効率重視の(タイパ)へシフトしている
ようにも感じられます。

例えば、小売り業では、
街の小さな商店が
大型のショッピングモールへ変わり、
コンビニの登場、
現在はオンラインストアが
急激に拡大していますよね。

マーケティングの分野においては
間違いなく「タイパ」志向は
ビジネスを設計する上で重要なキーワード
であることは間違いないと思います。

なぜ映画のような娯楽まで倍速視聴する?

最近、本来は趣味でじっくり鑑賞するはずの
映画やドラマといった映像コンテンツさえも
1.5倍や倍速で視聴する傾向が増えています。

この変化は、目的自体が違う点がポイントで
趣味を楽しむというため
ではなく、
友人との会話についていくため
だと言われています。

ファスト映画や本の要約サイト
それにまつわるSNSのコンテンツが
流行る背景がここにあります。

タイパって何かおかしくないですか?

一度立ち止まって考えて欲しい。

みんなで会話についていくために
要約した動画を見るという行為は
本当に重要なことなのでしょうか?

本も同じです。

著者が一挙手一投足に至るまで細かい描写
を描いている小説の世界

著者が何十年かけて積み上げてきた経験を
体系的に追体験できるビジネス書

こうしたコンテンツの要約した情報を見て
表面的に分かった気になってしまう行為は
本当に価値がある体験なのでしょうか?

情報過多の時代ではありますが、
その渦に飲まれてしまい、
ただ数をこなす事で安心したり、
何だか賢くなった気になって満足する
「まやかし」にハマっていませんか?

友人との関係をとても大切にする
(人の目が気になって仕方がない)

効率よく結果を求めたい
(無駄な努力はしたくない)

そんなZ世代の考え方にあった
タイパ志向には
どうやら落とし穴があるように思うのです。

人の脳は常に判断をし続けている

人の脳は一日で約35.000回も判断を行う
と言われています。

通学や通勤で車が来たから避けよう…
これで1回としてカウントを重ねると
自覚していない間にも、たゆまなく
脳は判断をし続けているんですね。

では、この判断の回数が増えてしまったら
脳は一体どうなってしまうでしょうか?

当然、脳は疲れてしまい
本来のパフォーマンスを
発揮できなくなってしまいます。

短時間の動画を電車で見続けたら…
ラジオ感覚でビジネス講座を聞き続けたら…
学校や会社に着いた時、

もしかしたらあなたの脳は
既に疲れ果てている状態
なのかもしれませんよ。


次に、タイパを追求し過ぎると
デメリットも確認されていますので
いくつかご紹介します。

タイパのデメリット①
結果を求めるあまり、短慮になりがち

これはタイパ重視の人が
頭の中で考える志向は
「手っ取り早く結果だけ欲しい」
という短絡的な思考になる恐れがあります。

成果を求めるのなら
ある程度の勉強期間や
回り道による閃きが必要であり、

千里の道も一歩より
守破離

といった言葉があるように

プロセスも重要なため
効率よく=楽して
と短絡的な考えに至るのは
非常に危険な考え方だと思います。

タイパのデメリット②
文脈から意図が読み取れない

Twitter等で見かける
マスコミの切り抜き報道に
過剰に反応する様子に近しい気がします。

総合的な文脈を読み解けば
意図が曲がって伝わることがないはずが

最初の一文だけで意図を誤解をしたり
長い文章が理解できないといった弊害
が考えられます。

これは日頃の習慣である程度は
直すことが出来ますので
短文や短時間の動画等の見過ぎには
ご注意ください。

タイパのデメリット③
手段の目的化していないか?

これは普段の生活の中で
何でも効率化を求めるあまり

タイパを意識している自分が
現代の情報化社会を賢く生きている
と勘違いしているケースです。

そもそも時間を捻出する目的は
自分が大切なことに時間を使うため
はずだと思います。

例えばファスト映画で
捻出した1時間があったとして
これを結局もう1本見て満足していたら
意味がないと思うんですね。

無意識にやってしまっているので
時々、自身の生活を振り返ってみると
発見があるかもしれません。

文章がまともに書けない新入社員

とある会社の人事の方が
新入社員研修をして落胆した
という話を伺いました。

研修自体は会社の歴史やマナーといった
ごく一般的なプログラムで
各ポイントで新入社員に感想を
紙に書かせたそうです。

「普段スマホで生活しているから
 近年はこんなものですよ。」

そう言って用紙を見せて頂いたのですが
とにかく誤字、脱字がひどい
超一流の大学を出た学生でも
同じような傾向が散見されました。

文章がまともに書けないというのは
ビジネスにおいて致命的な問題では?
そう私は感じました。

他にも、ある大学の先生に聞いたのですが
オンラインの授業を倍速で視聴する生徒は
そうではない生徒比べて成績が低いそうです。

あなたに伝えたいこと

如何だったでしょうか?

今回、タイパに関してネガティブな視点から
色々と意見を言わせて頂きました。

ただ、真意として
時短なんて意味はない
と言いたいのではありません。

有限である時間の使い方

その目的と手段が反対になっていたり
取捨選択が出来ずに大量消費し続けると…

  • 短時間の動画しか集中して見れない

  • Twitterくらいの短文しか読めない

  • 一つの物事に集中して取り組めない

このように、
脳のパフォーマンスの低下になりますよ!
そう警鐘を鳴らしたいのです。

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