原体験ドリブン~MyRoots~

■著書の紹介
原体験ドリブン‐人生の答えの9割がここにある!‐
著書:チカイケ秀夫

画像1

■はじめに

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
やりたいことが見つからない、自信がないあなたへ

「原体験」とは自分の「一番の原点」

原体験とは、自分のルーツです。私たちのあらゆる行動、考えのもと、「一番の原点」あるいは、「根拠」になりうる大きな体験です。あなたが今もっている判断基準や価値観は、原体験をもとにつくられています。そして、この原体験を意識すれば、「自分の軸」をつくることができます。

自分の「原体験」を知らない人は、自分の軸をもっていません。
軸をもたないまま生きていると、周りの状況が変化するとそれに合わせて行動するようになります。つまり生き方の基準が自分ではないのです。外的要素に合わせて行動がブレていきます。

自分の「原体験」を意識すると、自分だけの軸が決まります。自分がそのとき、なぜそのような行動をしたのか。自分に対しても人に対しても、説明できるようになります。自分の選択にも自信がもてます。「この選択は正しかったのか」「今のままでいいのか」といった不安にさいなまれることがなくなります。
自分で選んだ道だから、少々の困難にぶちあたってもすぐ投げ出したりしません。

ブレない人は「原体験」を知っている。

果てしない自己分析や自分探しの旅はもう終わりにしましょう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私は目的思考がとても弱く、先日も社長に「人生の目的は?」と聞かれたとき、明確に答えられませんでした。

「笑って暮らしたい」というと、
・笑えていれば、貧乏でもいいの?
・笑って暮らせて裕福だったらどっちがいいの?

と色々質問されたとき、「それだったらこっちかな」と自分の人生について聞かれているのにブレブレでした。

この時に振り返ったのが二年前の出来事です。

「人を信じるのはいいこと。でも依存しているともいえる。自分の人生を生きることを覚えていこう」でした。

自分は頑固だと思いますが、肝心なことは人任せにしていて、社長や他の人と比較しても自分の軸がないなと思い、本書を読んでみようと思いました。

■自分を深く知ることで「出発点」と「目標」が見つかる

原体験はポジティブなものとは限りません。ネガティブな感情やあまり思い出したくない体験を含むこともあります。

けれども、じっくりと原体験をながめてみれば、よくも悪くも、それが今の自分を形づくった出発点であると気づきます。

自分を形づくった出発点としての原体験がわかれば、原体験をもとにこれからの自分のやりたいこと、やるべきこと、つまり「目標」も見つけることができます。

自分はなぜこれが好きなのか、嫌いなのか。今の価値観はどこから来たものなのか。すべてに根拠が生まれるから、自分がやりたいこと、やるべきこと、やらなくてもいいことが見えるようになります。

私たちは普段、直感で動いています。その直感は、無意識がつかさどっているといわれています。直感の裏づけとなる数々の経験が、私たちの無意識のなかには眠っているのです。

そのため無意識の領域をまったく意識できていなければ、私たちの行動は無意識に左右されてしまうことになります。意識化できないわけなので、私たち自身、自分が「なぜそうしたのか」がわからず、人に説明することもできません。

原体験を意識することは自分の内面を起点とする動機、「内発的動機」を強化することにつながります。

内発的動機を起点に生きれば、言動がブレなくなります。ぶれない原体験を根拠にすれば、自分だけの強い人生の指針となります、モチベーションもおのずと高くなります。

一方、「親が」「上司が」「会社が」と言い訳しながら生きる人生は不自由です。「誰々が言っているから」「みんながそうしているから」というのは弱い動機です。なぜなら、状況が変われば適用しなくなってしまうからです。だから、また新たな動機を探さなくてはならず、行動はどんどんブレていくのです。

内発的動機と違うことをやっていると、本来の自分と実際の行動のあいだにねじれが生まれ、本人に強いストレスを感じるそうです。原体験に紐づいた内発的動機で行動を決めれば、本心と実際の行動の方向性を一致させることができ、結果的にストレスを感じることも少なくなるそうです。

なぜ、内発的動機でいきると自由になれたり、強くなれたりするのでしょうか?

それは「原体験」というその人固有の、ブレない原点が内発的動機を支えてくれるからです。私たちを取り巻く環境や常識はどんどん変わるのが今の時代です。

しかし、原体験は変わりません。原体験を意識できれば、いつも判断基準は自分の内にあることになります。外的要素にふるまわされることがなくなり、内発的動機を原動力にして生きられるようになります。

「自分が」どうしたいのか、何をすべきか考えると、外的要素にふるまわされなくなります。

本書でいう「自由」とは、「自分の意思で選択できること」「選択肢が複数ある状態」です。

「自分で選択できない」「選択肢がまったくない」のは「自滅」に等しい状態です。日頃からあらゆる場面における選択肢を増やすことが自分の人生を生きることにつながるのです。

もう自分の以外の「誰か」の言葉や圧力によって自分を殺さなくていいのです。

■「動機の深さ」が変わると行動も変わる

「動機に深さ」は4段階あります。

①ファッション
②テンション
③モチベーション
④ミッション


①ファッションは、見た目やカッコいいかどうかが動機です。動機としては一番浅いレベルです。

②テンションは、気分が動機になります。自分の気分が上がればやるし、下がればやめてしまいます。この動機で動く人に多いのが一時期の盛り上がりでワーっとはじめたかと思えば、突然熱が冷めてやめてしまうパターンです。

③モチベーションは原体験に紐づく内発的動機、自分ごとになった強い動機です。だから少々の困難があっっても続けることができるレベルです。

④は動機の最高のレベル「ミッション」です。これは原体験から導き出せる最高のレベル動機になります。自分の命を使って生涯をかけてやり続けることを支える動機、状況に合わせて手段を変えてでも使命をまっとうしようろ思えるような動機です。

原体験があれば、動機を「モチベーション」や「ミッション」にまで高めることができます。そうすれば、今自分がやっていること、やってみたいと考えていること、自分の興味関心の本当の意味を自分でも理解できるようになります。自分の行動に心の底から納得し、自信がもてるようになるのです。

■自分のルーツ、原体験はなにか?

公言していますが、私は片親です。小1のころ両親が離婚し母と妹2人の4人家族で過ごしてきました。

思春期前に父親がいなかったので、家庭に父親がいないことが不幸だとも思ったことはなく、常に明るい家庭だったと思っています。

父親は、見栄っ張りな性格から借金を重ね自己破産したと、小さいこと祖母から聞き、すでに顔も声も思い出せません。

母は、私たち姉妹3人を育てるために、深夜問わず働き、普通の家庭のように生きてこれました。

社会人になって、これがどれほど凄いことか、弱みをみせず支えとなる人もいない中で、どれだけ努力が必要か分かり、自分の生きる意味は母や家族ののために頑張ると強く思うようになりました。

ただ、最近それも結局、母のために生きたいと言っているだけで、自分がどうしたいか考えないようにしていただけだと思うようになりました。

母は最も尊敬できる人ですが、同じように生きたいかと言われると、そうなりたくないと思う自分がいることを最近ようやく認めなきゃいけないと思うようになりました。

両親が揃っていて、なに不自由なく育ってきた人が正直うらやましいですし、苦労を知らずまっとうな人生を生きている人には私の気持ちは分からないと思っていました。

なので、少し自分と価値観が違うと思うと、この人は私より恵まれている。
底辺を味わっていないからきれいごとが言えると思い、人を信じることもしなくなっていたんだと思います。

■幼少期の「怒り」は重要ポイント

幼少期を深堀していて「怒り」が見つかったらそれが重要ポイントだそうです。「怒り」の記憶はネガティブに見えますが、実は「自分がやりたかったのにできなかった」原体験として残ることが多いそうです。

「怒り」の記憶が出てきたらそこから目を背けるのではなく、そのときの感情を詳しく思い出すのです。感情に過敏に反応して傷ついたり悲しんだりするのではなく、当時の感情を客観的に味わえるようになると、その記憶と向き合い、受け入れることができるようになります。

小さいことに感じた「怒り」は、「強いエネルギー」に転換できる可能性があります。逆に小さいころの「怒り」を「あれは自分が悪かったから」と自分にだけ向けていくと、自己肯定感を下げたり、自分を傷つけたりするようになってしまいます。「怒り」を感じる体験をした当時から何年も経った今、当時の「怒り」をどうとらえるべきか、見直すといいでしょう。

その「怒り」のパワーをどう転換できるか、じっくり考えると本書では伝えています。

■自分はどうなりたいのか、私がすること

どうしたのか考えたとき、ネガティブなことしか出てこなくなりました。
今まではそれでいいと、自分と向き合うことから逃げていました。

しかし、そこから逃げていても変わらないと思い、さらに深く考えていくと、「こうしたい」「こうなりたい」という願望があることに気づきました。

今までは「それは無理だ」と最初から目的にするのを辞めていましたが、そこから逃げず向き合っていきたいと思います。

これは私だけではなく、他の社員にも言えることだと思います。

・マネージャーになりたい、でもなぜなりたいのか深く考えられていない。
・この人はむかつく。でもなぜそう思うのか深堀していない。

一人ひとり様々な感情があります。しかし、本書である原体験もあるはずです。

先週のレポートで
従業員一人ひとりが仕事を通じて得る経験や人生の幸福感を向上していくとともに、経営に不可欠な人と組織づくりにより深く関与する存在となる。

と記載しましたが、今後社員一人ひとりの人生と向き合い、キャリアプランを一緒に考えられるようになるために、なぜそういう感情を抱くのか、その人に原体験はなんなのか、面談や普段の会話からもっと深堀し知っていきたいと思います。

この記事が参加している募集

読書感想文