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【年代・役職別】病院薬剤師の年収相場は?薬剤師転職を知るプロがガチで考えてみた【HR×ドラマ】

こんにちは!HRチャンネルです。
薬剤師ドラマ『アンサングシンデレラ』から考えるシリーズ、第二弾です。

今回は、病院で働く薬剤師の年収について。
「もしこの登場人物が本当に実在したら、年収どのくらいなんだろう?」
そんな疑問を解決すべく、年代・役職別という観点から、薬剤師転職を知るプロにそれぞれ本気で考えてもらいました。

病院での転職を考えている薬剤師の方、新卒で病院勤務を考えている薬学部出身の方必見の内容です!


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(討論番組のように、フリップに記入して発表する形)

※登場人物・舞台となっている病院の基本データはこちら(ドラマの設定をもとに推察している部分もあり)

◇相原くるみ(役:西野七瀬)
・24歳(新卒入社)
・恐らく薬学部を出てすぐに入社している。

◇葵みどり(役:石原さとみ)

・経験年数8年(30代前半)
・相原のOJT担当
・資格の有無は不明
・患者に寄り添うタイプ
・医薬品の知識も豊富

◇瀬野章吾(役:田中 圭)
・38歳くらい
・薬剤部副部長
・葵のOJT担当
・登場人物で唯一、救急認定薬剤師として描かれている

◆舞台について(萬津(よろづ)総合病院)
・モデルは羽生総合病院(埼玉県羽生市)
・薬剤師でも救急対応あり=300床以上の急性病院と想定
・三次救急(命に関わる患者さんの受け入れもする施設)
・院内調剤や治験など、幅広い業務がある

3人とも、年齢も違えば持っている資格や役職など様々です。年齢や資格、役職によってどのくらい年収は変わってくるのでしょうか?

年収予想①:新卒・20代の場合(相原くるみ)


――それでは、新卒入社の相原くるみさんからいってみましょう。皆さん、お願いします!

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――おお、400万円と記入されている方が多いですね。お一人、380万円で厳しめ査定の方がいらっしゃいますね!(笑) こちらはどういった理由でしょうか?


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「はい、厳しめ査定をしてしまいました…! 確かにちょっと前は400万円だったのですが、昨今、薬剤師新卒の年収は下がり気味のようです。そこからちょっと厳しめにこのぐらいかなと。」

――なるほど!新卒は下がり気味なのですね。

「やっぱり昔の方が薬剤師人口は少なく、年収で人材を引っ張ってくるというのが主流だったんですけれども、最近は人数も増えてきていますね。」

――それにはどういった理由があるのでしょうか?

「そうですね、2010年くらいから地方含めて大学の薬学部が増えてきました。そこから薬剤師になりたい学生さんが増えてきた…という背景があります。都市部だけではなくて、比較的地方でもそういった方が増えている印象ですね。」

――なるほど!そうなんですね~。


年収予想②:30代前半・経験年数8年の場合(葵みどり)

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――では、続いて主人公の葵みどりさんです。フリップを見る感じ、450万~500万くらいでしょうか。詳しく聞いてみましょう!


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埼玉県内の病院薬剤師の平均年収約420万円なんですね。夜勤も対応していたり救急もあったり通常の病院より年収もやや出る傾向にあるんじゃないかと。それと8年目ということですので、これくらいになるんじゃないかなと思いました。」

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「私は皆さんよりも、高い金額で出しているんですけれども、皆さん忘れているのが、葵さんはOJTをしているのでOJT手当がついていると思うんですよ。(手当なしの状態で)480万円かな~というところに、手当が乗っかって500万円になるのではと考えました。」

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「なるほどね!(笑)」


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「私は実際の体験談をもとに考えました。30代前半だと、そろそろご結婚も見えてくる、というときに、転職で給与アップしたい!という方が一定層いらっしゃるようです。経験上、病院勤務で年収480万円の方が、転職で500万円を目指すというケースは多いですね。なので、これぐらいかなと思いました。」

――すごいリアルな話ですね!ありがとうございます。


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「私も、30代前半だと420万円くらいが相場かなと思っていて、そこに三次救急もあるので、かなり業務量も多いのではないかと考えました。病院の設定を見ていても、人数もかなり多い病院なんですね。となると、それなりに年収も高くないと、人も集まらないだろうし…と色んなことを考えて、ちょっと高めに出して450万くらいかなと。」

――なるほど!皆さんありがとうございます!OJT手当や、業務内容・ボリュームなど、いろんな要素から決まっていくのですね。最後に、30代後半・薬剤部副部長の瀬野さんの場合です。

年収予想③:30代後半・薬剤部副部長の場合(瀬野章吾)

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――皆さん、お願いします!おお、なるほど、630~710万くらいでしょうか。詳しく聞いてみましょう。

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副部長の年収相場は大体600~700万ぐらいになります。もう1人、ドラマの中で登場する副部長さんがいらっしゃったかと思いますが、その方は年齢が高そうに見えます。対して瀬野さんは若そうなので、年齢給を考えると、620万円くらいかなと。それにプラスして、救急の資格を持っているので、650万円かなと予想しました。」

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「私も同じように考えたんですが、病院の形態によって違いますが大きな病院なら、副部長で年収600万前後くらいかなと予想しました。それと、過去私が転職をお手伝いさせていただいた薬剤師さんで、40代前半・役職のあった方で残業代など色々トータルで700万円と仰っていたので、そこから年齢給などを引いたり…で、このくらいかなと。」

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「なんか、みんな弱気だな~(笑) 私は710万円と予想しました。大枠は皆さんの予想と変わらないのですが…いや~これぐらい出してほしい!そんな願いもぶっちゃけこもっています。(笑)
で、瀬野さんが救急の資格を取得されているんですけど、今全国でこの資格を持っている方って、200人くらいしかいないんですよ。」

――おお、そうなんですか!

「そうなんです。薬剤師さんって全国に30万人いて、その中の200人なので、スキルでいうと最上位にいるような方です。しかも、取得が本当に難しい!まず現場経験が5年以上、救急の現場でも2年間…ということで、時間もかかる資格ですし…。彼は710万円に見合う働きをしていると思います!願いも込めて、この金額です。」

――ちなみに、この「10万円」はどういう根拠からでしょう?

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救急の資格なしでも、副部長なら650万円ということはあるんですね。さらに資格手当で絶対月5万は出るよね、ということで、650万円に60万(5万×12ヶ月)をプラスして710万円にしています。」

――なるほどなるほど…!

まとめ

皆さん、ありがとうございました!まとめてみると、おおよそ近い金額で皆さん予想されていたのが印象的でした。

~アンサングシンデレラ主要キャラ・年収予想まとめ~
◇新卒20代の場合(相原くるみ):約380~400万円
◇30代前半・経験年数8年の場合(葵みどり):約450~500万円
◇30代後半・薬剤部副部長の場合(瀬野章吾):約630~710万円


今回お話を伺った日本メディカルキャリアさんですが、薬剤師の転職市場の動向や転職・キャリアに役立つノウハウなど、YouTubeでも情報を発信しています!ぜひチェックしてみてくださいね。

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今後もHRチャンネルでは、様々な職種の情報発信を予定しています。次回もどうぞお楽しみに!

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