見出し画像

リスキリングってなに?


 第2回はリスキリングについて取り上げてみたいと思います。学び直しが必要な理由は、第1回の記事でご確認ください。


⑴ リスキリングってなに?

 今日取り上げる「リスキリング」という言葉、みなさんは聞いたことがありますか?よく似た言葉に「リカレント教育」や「アップスキリング」という言葉もあるので、整理してお伝えしていきます。まずは、「リカレント教育」についてです。

 1) リカレント教育


「リカレント教育」とは、

学校教育から一旦、離れた後も、それぞれのタイミングで学び直し、仕事で求められる能力を磨き続けていくこと

厚生労働省:リカレント教育

を指します。
 このため社会人の学びのことを「リカレント教育」と呼びます。

 2) リスキリング(Reskilling)

 一方、似た言葉に「リスキリング(Reskilling)」という言葉があります。「リスキリング」(Reskilling)」とは、

職業能力の再開発、再教育のこと

日本の人事部:「リスキリングとは」

を意味します。
 近年、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略において、新たに必要となる業務・職種に順応できるように、

従業員がスキルや知識を再習得する

日本の人事部:「リスキリングとは」

という意味で使われることが増えています。


 3) アップスキング(upskilling)

 また違う言葉に「アップスキリング」(upskilling)という言葉もあります。「アップスキリング」(upskilling)とは、

業務する上で必要となる新たな知識や能力、スキルを学んでアップデートすること、または社員にそのような機会を与えること

日本の人事部:「アップスキリングとは」

 を指します。文字通りスキルアップやスキル向上のことを言います。

 言葉の整理をした上で、今回取り上げたいのは「リスキリング(Reskilling)」です。基本的には、職業能力の再開発や、再教育を指しますが、最近では、DX戦略に順応するためにスキルや知識を再習得するという意味で使われることが増えてきたこともあり、私たちHR Academy by TECO Designでも労務DX化に伴いDXができる人材を育成するための支援を行うことになりました。(第3回で詳しくお話しします)
 
 そもそも、なぜ労務におけるDX人材が必要なの?という部分について疑問を持つ方もいらっしゃると思うので、その背景についても少し触れたいと思います。

⑵ DX戦略って?

DX戦略については、経済産業省が定義しています。

DX戦略とは、

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

経済産業省「DXとは何かITとはどこが違うのか」
厚生労働省「DXに向けた対応(DX化、DX人材育成等)

  

 このように定義されていますが、 DXを導入することによって「自社が何をしたいのか」を設定することが大切になってきます。ただシステムのクラウド化を行ったり、脱ハンコ化や、ペーパーレス化を行うことももちろん大切ですが、これだとサービスの向上や、有事に備えた柔軟なテレワーク基盤や構築はできても、今後自社で何を行いたいのかまでは考えられていませんよね。そこでリスキリング(Reskilling)」という考え方が大切になってきます。
 「自分が働いている会社でDX化がどんどん進んでいるけれど、そもそもDXについて理解している人が少ない…」「DXってどんなことができるの?」「DX化したけれど、使い方や考え方がわからない」など疑問や不安をお持ちの方が多くなってくると思います。

 そこで、企業が従業員に対してDXに特化した人材の育成を行ったり、人事労務の担当者が自らDXについて学んだりすることをリスキリングと言います。勉強したい!など、新しいことについて学んでみたいと思えるかどうかも大切になってくる訳ですね。

 人事労務の分野でも、「今までやってきたことだけを、そのままやっていればいいや」「新しい分野の知識はわかる人に任せておけばいいや」など他力本願になってしまうと、DX化に置いて行かれるだけでなく、仕事自体をAIに取って代わられる可能性があるということです。AIに代替されるということは、「その仕事が今後、人でなくてもできるものになる」ということ。

 私たちの生き残りもかけて、DXに対応できる人材になり、「AIではできない部分を補える人材にならなければならない」ということです。ただの「事務作業」ができるだけでは、今後は仕事が取られてしまい、私たちが困ってしまう訳ですね。

 だからこそ「学び直し」が必要になってきます。自らが学ぶことで、労務のスペシャリストへの道が拓けるだけでなく、未来の自分がもっと輝いている世界が広がっているかも。それも今このnoteを読んでくださっている皆さんが、「自ら取り組む選択」をするか、もしくは「このままでいいや」「誰かがやってくれるだろう」と他人に任せる選択をするかによって変わっていくと思います。

 皆さんなら、自分で取り組む選択をするか、他人に任せる選択をするか…どちらを選びますか?  

 次回はTECO Designで始まった労務×DXオンラインスクール
「HR Academy by TECO Design」を取り上げたいと思います。

 HR Academy by TECO Designでは、LINE公式のお友だちを募集しています。人事労務で働いてみたい方、HR Academy by TECO Designの取り組みについて気になる方は、LINE公式👇も是非ご覧ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?