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【6】番外編・質疑応答 ―おすすめBL、気になる美少年、宝塚歌劇マル秘エピソード etc...

さて、ここからはボーナストラック。溝口さんと萩尾さん宛に事前に受け付けた質問からピックアップしてお答えした質疑応答編です。
宝塚歌劇の花組公演『ポーの一族』にまつわる明日海りおさんと萩尾さんのエピソードや、おすすめBLや書籍、これはと思った美少年、はたまたキリアンのその後や『ポーの一族』ラスト(!)についてまで、萩尾さんと溝口さんが語り尽くしました。

ボーイズラブの“価値観の変換”に救われた萩尾さんの「おすすめBL」

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【Q1】 「萩尾先生はBLを読まれますか?」「お気に入りのBLを教えてください。」

溝口 すごく多かった質問でした。萩尾さんは、すごくたくさん小説やマンガをお読みになっていますが、ボーイズラブに属す作品も読まれていますか?

萩尾 はい、よく読みます。私、ボーイズラブによって救われたところがあるもので。ボーイズラブって、やっぱり“価値観の変換”ですよね。世の中には男女間の恋愛しかないわけではなくて、ほんとに多種多様な感情やバリエーションがある。もちろん、かなり、ファンタジーな側面もありますけれど、既成の概念から、かなり自由に考えていいんだ!というので、ボーイズラブはとっても面白かったです。「実際はこんなことしないだろう」とか、「男はこうしなきゃいけないだろう」とか、急にストーンってどっかにいってしまっている。あの関係性はすごく好きですね。

溝口 なるほど。なかでもお気に入りの作品はありますか?

萩尾 小説では山藍紫姫子さん。昔、作品の書評が新聞に載っているので気になって読んだのが『アレキサンドライト』(角川文庫、2006年)でした。両性具有の主人公の話というのが面白そうだなと思って読んでみたら、ものの見事にはまりました。

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山藍紫姫子『アレキサンドライト』角川文庫、2006年

萩尾 あとは、友達に「なんか面白いのある?」とか聞いたりして、あれこれ読んでします。

「ミケランジェロは絶対に同性愛者じゃない!」と言い張るのは無理筋


溝口 一番最近読まれたのは?

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