見出し画像

【読書】いつの間にか稼ぐ思考法を学ぶ『金のなる人』

『金のなる人 お金をどんどん働かせ資産を増やす生き方』を読んだ。

2019年出版の本だが、お金との向き合い方を見直すために一読の価値があるので紹介。

著者の成毛氏は36歳で日本マイクロソフトの社長になり、退任後は投資コンサルティング会社のインスパイヤや書評サイトHONZの代表を勤めている。

そんな成毛氏に共感するのは、彼が「仕事が嫌い」な点で、日本マイクロソフト社長時代から「仕事が嫌い」だったとのこと。

「好きなことを仕事に」が主流の今、「仕事が嫌い」なのに成功している人のお金に対する考え方を、本書を通じて知ることができた。

思考法だけではなく、持ち家については「即金で買えないなら賃貸」や、投資をするなら「ひふみ投信」など、具体的なアドバイスも参考になる本だ。

本を読んで特に面白かった3点を紹介したい。

稼ぐ人の思考法

資産を作る方法には、お金を「稼ぐ」のと「増やす」という2種類がある。

資産を「増やす」にはただ金融商品を買えば良いが、ワクワク感が少ないので「稼ぐ」ほうが面白い。

「稼ぐ」を選ぶことで新しい出会いが次々に生まれ、稼げば稼ぐほどより面白くなるという。

特に現在はお金を貯めるよりも、お金を稼ぐほうがはるかに楽な時代であり、参考にしたいと思ったのが「いつの間にか稼ぐ」と言う感覚だ。

お金を使う際には長期的視点にたって、とにかく「遊び」にフォーカスすることで、「いつの間にか稼ぐ」ことができる。

「遊び」ゆえに気軽に始められ、長く続けられるので、お金になればラッキーという感覚でいることが大切だ。

著者のイメージでは、1年はお金を使うだけで、5年ほどで少し稼げるようになり、10年続ければ、まとまったキャッシュが入ってくるとのこと。

簡単な例で言うと、何かを「コレクション」することだ。

本書で紹介されている「遊び」の中でユニークだと思ったものは、多肉植物、鯉、盆栽のコレクションや、台湾屋台のYouTube動画だ。

サラリーマンでお金持ちになりたければ「会社を辞めること」

「あなたが“お金持ちになりたい”と思っていて、職業がサラリーマンなら、“今すぐサラリーマンをやめなさい”とアドバイスする」

と著者は語る。

リスクを取らなければ、大きなお金を稼ぐことができない、ということだ。

チャレンジの成功率が30%だとすると、1度で成功する確率は低いが、3度目で成功する可能性は高くなるので、何度でもトライすることを勧めている。

面白いと思ったのが、「成功者のリスク感覚」が他の人と違うという点だ。

ソフトバンクの孫正義や、アップルのスティーブ・ジョブズの事業は、他人から見たら「絶対に成功しない」と思われており、一見すると「究極のリスク」にしか見えない。

しかし当事者達はそれをリスクだと思っておらず、勝てると確信しているというよりも、面白いからやっていたとのこと。

投資を始めるなら「ひふみ投信」

本書で始めて知ったのが、レオス・キャピタルワークスの「ひふみ投信」だ。

本書内で成毛氏が唯一オススメしている投信となる。

オススメしている理由はアメリカの投資の神様ウォーレン・バフェットが率いるバークシャー・ハサウェイと似ている点が挙げられている。

それは、月2回の運用レポートやセミナーなどを通して、企業分析など投資で必要となる知識を学ぶことができるからだ。

儲かるか儲からないか以前に、そもそも会社とは何かであったり、投資先を見極めるとはどういうことなのかを教えてくれるとのことなので、投資の初心者にはピッタリだ。

おわりに

本書は、お金との向き合い方という長期的な視野にたった内容だが、世界のクルージングの旅では、日本の仲介業者を通さず、現地のサイトで購入すれば格安で楽しめるなど、ライフハック的な情報も満載だ。

「40歳で稼げないなら地方都市(札幌、仙台、金沢、福岡)へ」や、「分子生物学とゲノム編集工学の進化スピードは、電子工学やコンピューター、ネット、AIの比ではない」、「Z世代が最大のチャンス」など、見どころもたくさんある。

文体も読みやすく、ページ数も200ページ弱なのでサラサラと読める。

成毛氏のようなポジションの人の価値観や行動規範を確認しておきたい人にもオススメだ。

コメントお待ちしています☕ mondで匿名の質問・メッセージを募集しています。なんでも送ってね👍→ https://mond.how/ja/hovinci_jp