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レビュー『「技術書」の読書術』

プログラミングの学習を加速させるために、本書を手に取った。

本書の特徴は、二人の著者がそれぞれが「本の選び方」「読み方」「アウトプットの仕方」について意見している点だろう。

二人の異なるアプローチが紹介されているので、読者は、自分に合いそうな学習法を試すことができる。

まさに一冊で二冊分楽しめような、お得な気分だ。

技術書に苦手意識をもっている人はもちろん、アウトプットで学習を加速させたい人におすすめだ。

本書で参考になったのは、まずは写経についての考え方。

プログラミングにおいて写経とは、テキストに書かれてあるコードを、手元のパソコンに手で一つずつ打っていくことだ。

ただ写すのでなく、コードの中で、実際に何が行われているかを理解するのが要諦。

ゆえに、写経をおこなうことでタイプミスなどをして、どこにミスがあるのかを学ぶことに意味がある。

ダウンロードできるソースコードをただコピペするだけでは、この学習機会がなくなってしまうのでダメなのだ。

そして、そのソースコードをリファクタリング(機能を変更せずに、コードを読みやすくなるよう他の方法で書き直してみること)することで、学習を加速させることができる。

プログラミングを習いたてのときは、とにかく写経をしていたが、最近はできていないので反省。

積極的に写経をおこなっていきたい。

そして、二つめに参考になったのが、3年で成果を出す「一点突破読書法」。

1年間で1つのテーマについて「社内一」といわれるレベルを目指す。

それを3年間つづけ、最後に学んだ3つテーマをつなげることで、唯一無二になる方法だ。

具体的に、どうやって「社内一」を目指すかというと、まずは学ぶ技術の見極めから。

コツは興味のあるカテゴリーから、よりテーマをしぼることだ。

例えばアルゴリズム→ソート→クイックソート。

次に、最低20冊以上の本、可能であれば全ての書籍をピックアップする。

1年間でそれらすべての本の読破が目標だ。

流し読みではなく、精読が基本となり、アウトプットを行うことで学習を加速させる。

並行してRFC、ガイドライン、公開講座、レクチャーノート、関連する学術論文にも目を通すことによって、第一線の人たちに追いつくことを目指す。

3つのテーマの組み合わせは無限大だが、各テーマの関係性が薄ければ、よりオリジナリティを出すことができる。

「一点突破読書法」に限らず、紹介されている読書法やアウトプット法は、技術書にとどまらず、さまざまな本を血肉にするために有効だと感じた。

効率的な本の読み方を具体的に書かれていており、すぐに実践できる内容だ。

これからの読書をする上で役に立てていきたい。


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