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テクノロジーの奴隷になるのか?ダグラス・ラシュコフが警告!『デジタル生存競争』出版記念講演

ダグラス・ラシュコフさんをご存知でしょうか?

彼は、『デジタル生存競争』などの著書で知られる、テクノロジーと社会の関係について深く考察している思想家です。

その『デジタル生存競争』の出版を記念して、日本でおこなわれた講演の記録がYouTubeに上がっていました。

正直なところ、おもしろすぎます!

「核戦争後の地球のほうが、火星よりもいい」といった、いままでに考えたことのない視点のごった煮。

「資本主義を非難することにおおくの時間を費やした」と語るダグラス氏は、なんだか信頼できる人物です。

今回は、本講演から学んだ3つの視点をご紹介します。


ハッカー精神:「法律だから」で終わらせない

「The world is read_write.」

この言葉は、ハッカー精神を表す上でとても重要です。

読み書き可能な、参加型のオープンソースな世界。

ここでの「書く」というのは、編集や修正ができたり、自分で作ったりすることができることを指しています。

たとえばお金。

いま、ぼくたちが使っているお金は、政府に管理されたもの。

でも本来お金は、ヨーロッパでは地域ごとに市場通貨がありました。

それにより市場の人々は豊かになったのですが、支配者たちにとっては不愉快でした。

そこで支配者たちは中央通貨をつくり、他の通貨を禁止することにしたのです。

つまり、そもそも中央通貨とは、非常に特殊な偏向をもった、お金の一種にすぎないもの。

しかし現在では、おおくの人が、中央通貨が唯一のお金だと思ってしまっています。

「法律だから」で終わらせない、そもそも論で「世界は編集可能である」という立場に立っているのがハッカーなのだと思いました。

クレイジーな現状はフランシス・ベーコンからきた

「デジタル時代の約束」とは、ぼくたち自身が作り手であり、責任者であるというものだったはず。

しかし現状は、大手企業がぼくたちの現実をプログラムしています。

その源流には「フランシス・ベーコン」がいるとダグラス氏は言います。

フランシス・ベーコンからスタートした科学と技術の目的は、自然を征服し、支配するというもの。

ここから、自然の一部である人間を、動物や資源としてみる視点がうまれ、人を虐待できるという考えにまで発展したのです。(たとえば、ジェフリー・エプスタインのペドフィリアの島)

そして、人間をSNSで支配しようとし、アメリカ大統領選をSNSで操作しようとしました。

しかしその計画は、意図せずトランプが大統領になったことで失敗。

そこで、人間はコントロールできないという考えにいきつき、次は、「人間をAIに置き換えればいい」というところまで来ているのです。

AIが人間を征服するようになる、まさにディストピアの世界が目前に迫っています。

デジタル・ルネサンスの夢

それでは一体どうしたらいいのでしょうか?

真の人間的な理想を復活するような「デジタル・ルネサンス」はどうやったら達成できるのでしょうか?

ダグラス氏は直接列挙していませんが、本講演からぼくがつかんだのは、以下のことです。

・個人が作り手としてのスキルをあげる(ソフトウェア、ゲーム、出版、イラスト、漫画、なんでも!)
・顧客と直接つながる手段をもつ(SNSやAmazonではないなにか)
・他の人とオープンにコラボレーション

もっとあるはずなので、『デジタル生存競争』を読まなければと思いました。

まとめ

ダグラス・ラシュコフの講演は、テクノロジーがもたらす社会問題を深く考えさせられるものでした

彼の言葉は、ぼくたち一人ひとりに、自分たちの未来を自分で創り出す可能性を示唆しています。

彼が提示する「ハッカー精神」や「デジタルルネサンス」といった概念は、私たちがより良い未来を築くためのヒントになります。

テクノロジーに振り回されるのではなく、テクノロジーを自分たちの手に取り戻すために、今、ぼくたちは何ができるのか?

この問いに対する答えを探す上で、彼の考え方は大きなヒントになるはずです。

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