見出し画像

【衝撃の読書会】絶望ただよう社会を打ち破るための『闇の自己啓発』レビュー

世の中にはたくさんの自己啓発本がありますが、どれも画一的で、結局は社会のレールに乗せられるような内容ばかり。

そんな閉塞感に風穴を開けたい!という思いから生まれたのが、本書『闇の自己啓発』。

本書は、単なるハウツー本ではなく、現代思想やインターネットカルチャーを深く掘り下げることで、ぼくたちに全く新しい視点を与えてくれます。

ダークウェブ、監視国家中国、AI・VR、宇宙開発、反出生主義、アンチソーシャルといった現代社会の闇の部分に深く切り込み、そこから抜け出すためのヒントを探求。

今回は、ぼくが本書から学んだ3つの視点をご紹介します。


1. ダークウェブ

本書でとくに興味深いと感じたのは、ダークウェブと現代思想のつながりを論じた箇所です。

ダークウェブとは、インターネット上の匿名空間であり、違法行為の温床としても知られています。

しかし本書では、ダークウェブを単なる犯罪の巣窟ではなく、国家や資本主義からの解放を求める人々の集う場所としても捉えられています。

ダークウェブ→暗号技術→リバタリアニズム→ニーチェ哲学→ピーター・ティール→新反動主義

といった、思想のつながりを知ることができたのは、本書からの大きな収穫でした。

とくに新反動主義のニック・ランドの思想に興味を持ち、彼の本を読んでみたいと思いました。

2. 日本人の権利意識

本書は、現代日本の閉塞感や息苦しさについて、痛烈な批判を展開しています。

とくに印象的だったのが、権利意識に関する記述です。

アメリカでは、デモや抗議活動が盛んです。

そして、デモに参加していない周りの人々も、デモを応援する雰囲気があります。

しかし日本では、たとえ正当な理由があっても、声を上げることに対する抵抗感が強い。

たとえば、本書では、飛行機に乗れなかった障害者が抗議したところ、周囲から叩かれたという事例が紹介されています。

このエピソードは、日本人の権利意識の低さを象徴しているように思います。

3. 読書会の書籍化

本書は、もともとnoteで連載されていた読書会の記録を書籍化したもの。

読書会には、4人の参加者が集まり、ダークウェブ、監視国家中国、AI・VR、宇宙開発、反出生主義、アンチソーシャルといったテーマについて、それぞれの専門知識を活かして議論を繰り広げています。

とくに、それぞれのページに設けられた注釈が役に立ちました。

知らない用語や人物名が出てきたときすぐに調べることができ、理解を深めることが可能です。

4人の議論の根底にあるのは、「この閉塞感あふれる社会からいかにして抜け出すか」という問題意識。

具体的には、「人格」や「個人」といった概念が意味をなさなくなった社会、テクノロジーによる身体拡張と意識変革、加速主義、反出生主義など、さまざまな思想を論じています。

数多くの書籍が紹介されているので、読んだあとには読書欲が湧き上がること間違いなしです。

まとめ

闇の自己啓発』は、現代思想やインターネットカルチャーの最深部を掘り下げ、ぼくたちに新しい視点を与えてくれる刺激的な本です。

本書では、画一的な価値観や固定観念にとらわれず、自分らしく生きるためのヒントが満載。

閉塞感を感じている人、もっと自由に生きたいと思っている人、世の中の仕組みを知りたい人にオススメです。

現代思想やインターネットの最深部を駆け巡り、未知なる事物に出会うとき、ぼくたちの視野は大きく広がり、世界の見え方が一変するでしょう。

『闇の自己啓発』は、まさに、そんな未知への冒険へと誘う羅針盤となる一冊です。

・・・・・・・

▼ このnoteを書いた人 ▼

ホヴィンチ|📌フォローはこちら
・noteを愛する主夫。
・noteの記事からKindle本をつくる仕組みを創造しています。
・クリエイターが万能になるための「3つのユニークな視点」を発信中。
・『Notion習慣トラッカー』をKindle出版しました。
・『もろこしコーン』というナンセンス絵本をKindle出版しました。
・ドイツ移住にむけてAI・データサイエンス・ドイツ語を勉強中です。
・𝕏(@hovinci.jp)にて、社会のレールから外れるマインドを発信しています。

noteでできたこと
・950日連続でnoteに記事を投稿
・2年9ヵ月でフォロワーさん1,500人
・公式noteに1年で2回ほど紹介される

🕶 サイトマップ 🕶

この記事が参加している募集

サポートいただけると、note発信の励みになります! いつもサポートしてくださっている皆様には大変感謝しています🙇 がんばっていきますので、何卒よろしくお願いいたします!