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ドイツでブルーカードを取得するメリット

ドイツ移住へ向けて、人生の舵をきっていこうと思います。

そこでなんとしても欲しいのが「ブルーカード」。

ブルーカードとは何か

ブルーカードとは何かというと、EU加盟国から発給される「滞在許可証」です。

簡単にいうと、専門的な知識や資格を持つ人材に対して、ビザの取得を簡単にする制度となります。

ブルーカードのメリット

ぼくがなぜブルーカードが欲しいかというと、そのメリットが大きいからです。

①「無期限定住許可」取得までの期間を短縮できる

通常の就労ビザの場合、「無期限定住許可」を得るまでには5年間(60ヶ月)かかりますが、ブルーカードを持っているだけで、その期間を33カ月間に短縮することが可能です。

さらに、ドイツ語のレベルがB1である場合、21カ月間にまで期間を短縮することが可能!

のちほど触れますが、ブルーカードは企業で働くこととひもづいています。

「無期限定住許可」を得るまでの期間が短いことで、会社にしばられる期間を短くすることが可能です。

②「EU継続滞在許可」の失効条件の緩和

「無期限滞在許可」を取得し、なおかつ年金の支払いを5年間継続して行なっていた場合、「EU継続滞在許可」の申請ができます。

「EU継続滞在許可」はいわゆる「永住権」とよばれているものですが、注意しなければいけないのがその失効条件。

通常の、就労ビザ→ 無期限滞在許可→ EU継続滞在許可という流れで取得したのであれば、EU継続滞在許可の失効条件は「EUを12ヶ月離れるか、ドイツを6年間離れる」となります。

しかし、ブルーカード→ 無期限滞在許可→ EU継続滞在許可という流れで取得すれば、失効条件が「EUを24ヶ月離れるか、ドイツを6年間離れる」に!

日本に残る親の面倒や、なにか不測の事態がおきた時に、失効条件が緩ければ、いろいろと融通をきかせることができ、安心です。

個人的にはこのメリットが、ブルーカードを取得するうえで一番のメリットだと思います。

③EU圏内での就労制限がなくなる

EUブルーカードを所有すると、発行国だけではなく、他のEUの国でも職業を探したり働いたりすることが可能になります。

働く場所の選択肢を持てるという点でメリットがあります。

④配偶者もすぐに働ける

ブルーカード所有者の配偶者は、家族滞在ビザの申請をすることができます。

家族滞在ビザは就労制限がなく、しかも、語学力も不問

ドイツには、就労、研究、就学、研修、技術専門職など、滞在許可証の種類が細かく規定されています。

たとえば駐在員の配偶者が働きたい場合、就労ビザを別途取得する必要があります。

どんな人がブルーカードを手にできるのか

ブルーカード取得のための条件は以下となります。

① 職業と関連する大学の学部を卒業していること
② 税込み年収56,400ユーロ以上を保証する仕事につく
(数学、情報処理、自然科学、工学、医師については43,992ユーロ)

驚きかもしれませんが、ドイツ語力は問われていません。

(ブルーカードのメリットである、「無期限定住許可」取得までの期間短縮を活かすために、B1レベルのドイツ語を身につけていれば得です)

ブルーカードの注意点

ここで、ブルーカードについて、いくつかの注意点をあげます。

① ブルーカードには期限がある

労働契約が無期限の場合、ブルーカードの有効期限は最大で4年となります。

しかし3年以内の期限ありの労働契約であれば、ブルーカードの有効期間は、契約年数に3ヶ月を足したものとなります。

② 仕事内容と年収制限

ブルーカードを取得してから転職するならば、外人局での確認と再審査をうけなければいけません。

転職後の職業が、高資格を必要としない一般職ならば、ブルーカードの所有が認められません。

また、年収も前職と同じか、それ以上となる場合にのみブルーカードの所有を認められます。

③ 年収は州によって違う

ドイツでは、州と州の間で平均年収に大きな格差があります。

たとえばベルリンとミュンヘンでは、ミュンヘンのほうが給料が高くなります。

(その分家賃も高いわけですが)

ブルーカードの用件である年収制限において、給料の低い州では、ブルーカードの申請の難易度が上がるのに対して、給料の高い州では、難易度が下がります。

参考ウェブサイト

→この厚生労働省が毎年発行している「海外情勢報告」は参考になります。

ドイツにかぎらず、各国の労働施策や、社会保障施策も確認することができます。

→情報が網羅されており、かつグラフもありわかりやすいです。

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