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先月はご褒美月。なので記念写真を撮ってみた。

今年の紅葉、いつになく長く感じた。
モミジやイチョウだけじゃなくて、ケヤキやサクラのグラデーションもすごくきれいだった。
 
毎日たいそうなこともせず当たり前に生きているだけだから、よく耳にする「自分へのご褒美」とかいう言葉にはまったくピンとこないんだけど、
秋の陽光ごしの紅葉を見ると「ああ、1年頑張ったご褒美だわ」としみじみ思う。

うちの窓からはユリノキとハゼノキが見える。
大きすぎるユリノキは、ふだんは見晴らしを遮って邪魔くさい。
でも11月に入ると真っ黄色に染まって、西日とのコラボレーションは、ずーっと見ていられる。
が、惜しむ間もなくぱっと散り、今度はハゼノキが絵の具を流したみたいに赤く染まりはじめて散っていく。
終わるときの散り際がもっとも美しいとは、葉っぱの生き様ってなんてかっこよいのだろう。
 
数年前、枯死してしまった落葉樹が、茶色の枯れ葉をこんもりつけたままの姿で哀れに立ちつくしているのを初めて目にした。
そのとき、葉っぱは命を終えて落ちるのではなくて、木がその生命力で落としていることを知った。そりゃ美しいわけだ。
 
この1年、それなりに過酷な闘病があり、それは現在進行中。
でも、病人を看る側には医師もナースも薬剤師もついてくれなくて、きっともっと過酷。
身体が健康な人だって心がどん底になったりもする。
抱える大変さも、感じる幸せも、結局背負う荷物の種類が違うだけで、たいした差はないのかもと思う今日この頃。
 
今年の11月は、秋空映えの紅葉を見て、コロナ渦で3年ぶりの再会になった海外在住の妹と居酒屋で日本酒を飲むこともできた。
抗がん剤は種類が減り副作用がほぼなくなったので、療養なしで出勤できた。
すべてご褒美だ。なにしろ11月は私の誕生月。
めでたく40代最後の歳になった。
 
49歳記念と闘病ツルツル頭記念を兼ねて家族「道連れ写真」をとってみた。

半年前、6月が一番好き宣言をしたけれど11月も捨てがたい。

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