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【勉強法】看護師歴20数年目、勉強する日々

仕事をしていると、いろんな疑問にぶつかります。
たくさんの疾患や看護技術を経験し、どんなに経験年数を重ねても、日々なにかしらの疑問に出会い、そのたびに勉強して……早20年が過ぎました。
職業人として成長するために、もっともシンプルで大切なことは、「小さな疑問をそのままにしないこと」だと思っています。
今回は、「勉強法について興味がある」「勉強している割には身につかない」という(まるで過去の私のような)方のために、私がようやく「これがベスト」と落ち着いた勉強法の5つのポイントをご紹介します。

①疑問が湧いたらすぐに調べる

何を差し置いても、まずはこれです。これこそ勉強・成長の出発点。
「後で調べよう」「時間のあるときに調べよう」→高い確率で放置されますよね?
ネット黎明期……わからないことがあると病棟の参考書を引っ張り出したり(本当に知りたいことはあまり載っていない)、自前の参考書を休憩室に取りに行ったり(常に参考書を入れているから信じられないくらいカバンが重い)……というのは遥か遠い思い出。
今はネットがあります。Googleで検索すれば、知りたいことをすぐに教えてくれるありがたさ。
疑問を放置して忘れてしまうくらいなら、まずはGoogleに頼ってすぐに調べましょう。(ただし、情報の出所には慎重に)

話は少し逸れますが、病棟って、いまだに看護師のスマホ使用(調べもの)はNGなのでしょうか?
今は電カルが主流だから、病棟のパソコンですぐ調べられたりするのかな?
病棟から離れてかなり経ちますが、その昔、医師はスマホやタブレットを使って調べものをしてるのに、看護師はポケットにスマホを入れることすら許されない病棟で働いていました。「先生はすぐに調べものができていいな〜」と思っていたのが懐かしい。

②系統立てない、芋づる式勉強法

看護学校のカリキュラムって、系統的に勉強しますよね。
順序立てて、整理されていて。
看護師になってからも、その習慣が染み付いている方は多いのではと思います。
私もかつてはそうでした。
たとえば、ある疾患について勉強を始める場合、まずは解剖生理から入っていました。解剖生理がわからずして、病気がわかるか!!みたいな。
確かにそうなんですが、そこ(系統的な勉強)にこだわりすぎると、本当に勉強したいことになかなか辿り着かない……。このような経験、ありませんか?

系統立てて勉強するメリットはもちろんありますが、「今、切実に知りたいこと」を勉強するには、少々回りくどい。回りくどいから、勉強に対する心理的ハードルも高くなります。
そうなるくらいなら、順番を飛び越しても「今知りたいこと」を徹底的に調べた方がメリットは多いと感じます。
興味・関心の高さを維持したまま、「なるほど!」「そうだったんだ!」とういアハ体験を得ることができるので、勉強が楽しくなります。

さらに、系統立てて勉強しなくても、興味・関心のあるトピックについて調べていくうち、「なるほど!」「そうだったんだ!」に続き、「これって何?」「どういう意味?」と新たな疑問や気になることが出てきます。
私自身は、勉強の醍醐味はここにあると思っていて、あるひとつのトピックについて調べる→わかる(アハ体験)→新たな疑問が次々と出てくる→調べる→わかる→新たな疑問や興味が……(以下ループ)。
勉強は、このように疑問・興味・関心を「芋づる式」に次々と掘り起こして、それぞれを関連づけていくことだと思います。
だから、無理に系統立てて勉強しなくてもいいです。勉強をしているうちに(芋づる式にあれこれ調べているうちに)、ひとつひとつが繋がってきて、「そういうことか!」となってくると、勉強への満足度が高くなります。

③まずは1冊、じっくりと

冒頭で、「疑問が湧いたら、まずはGoogle」とお伝えしました。
ただ、これは応急処置的な勉強法で、基本は書籍だと思っています。
ただ、医学・看護の専門書は本当にいろいろな種類があって、勉強熱心な人ほど、あれこれ買い揃えたくなるものです。

私は、同僚や後輩から「どんな本を買えばいい?」「どんな本で勉強すればいい?」と聞かれたら、このように答えています。

未経験分野・基礎知識がほとんどない場合:
「入門書を1冊買って、まずはそれをじっくり読み込んでみて」

経験分野・基礎知識あり、より専門的に勉強したい場合:
「より実践レベルの本を1冊買って、じっくり読んでみて」

入門書は、その分野についての基本的なこと・最低限知っておくべきことが書かれているため、全体像を掴むことができます。
悪くいえば「広く浅い」内容なのですが、最初はそれでいいと思います。
そして、全体像が掴めたら、もう少し専門性の高い本を買ってみる。
すでに経験している分野であれば、より実践に活かせそうな具体的な内容が書いてある本にレベルアップする。
最初から、ゴリゴリの分厚い専門書で格闘しなくてもいいと思っています。
そして、ポイントは「1冊をじっくり読み込むこと」です。
あれこれ手を出さず、1冊の本の「どこに何が書いてあるか」「どんな内容が書いてあるか」を理解できるレベルまで、とにかくじっくりと読み込むことをおすすめします。

私自身、「もっとわかりやすい本があるかも」と同じ領域の専門書を複数買ってみたり、同じような本を持っているのに、ネットでおすすめされているからと興味本位で買ってみたり……参考書にはかなりの金額を使ってきました。
でも、正直なところ、本をたくさん買って満足してしまうことが多かったです。
それよりも、1冊の本を読み込んで、その時々の自分の知識レベルに合わせながら本もレベルアップさせていく方が、内容は理解できるし、お財布にも優しいことに気づきました。

④書き込む、ノートにまとめる

本を読むとき、私は書き込みながら読みます。
線を引いたり、調べたことを追記したり、メモを貼ったり。
ノートにまとめるのも良いと思いますが、「ノートにまとめること」が目的にならないように注意してください。
綺麗にまとめる必要はなく、自分がわかればOK。
コピーしたものを貼ることもあります。

ポイントをまとめる
コピーをペタリ

私が使用しているのは、コクヨの「測量野帳」です。
コンパクトで携帯性に優れ、仕事用のユニフォームにも収まります。
仕事でよく使う内容をまとめておくと、いざというときすぐに見返すことができて便利です。
また、ノートにまとめるメリットとして、後でパラパラと振り返る(書いた内容を読み返す)→脳への定着が高まるという点があります。
書きっぱなしにせず、たまに「読み返す」ことが、内容を覚えるためには大切だと思っています。
私は測量野帳にまとめたことを、通勤時の電車待ちや、次の訪問までのちょっとした待ち時間に読み返すようにしています。
参考書を何冊も持ち歩かなくて済むので、とても便利ですよ。

余談ですが……測量野帳は、いろんな色やコラボバージョンがあって可愛い!!(^O^)
仕事用のノートとしてテンションが上がります。

⑤実際にやってみる

もうひとつ、勉強する上でとても大切なこと。
それは、「学んだ内容を実践する」ことです。頭の中で理解するのと、その知識を実際に使えるかは別物です。
勉強した内容は、なるべく早い段階で実践してください。
疾患の勉強をしたのなら、「この患者さんは◯◯の症状が出るかもしれない。そうなったときの対処法を家族に説明しておこう」とか、「こうなるかもしれないから、医師に事前指示を確認しておこう」とか、学んだことを即実践に活かす。
実践すると、自分の行動に対する反応や気づきが得られます。
インプット(机上での勉強)→アウトプット(実践、行動)→振り返り(患者さんの反応、気づき)→さらなるインプット、このサイクルを上手く回しましょう!

以上、私が実際にやっている勉強法のご紹介でした。


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