僕が医者になるまでの道のり⑧ ~最後の関門・医師国家試験~

こんにちは、堀田です。
前回の「僕が医者になるまでの道のり⑦」続きです。


医者になるための最終関門とは、医師国家試験です。


「医学部を卒業できても、国家試験に合格しなければ路頭に迷ってしまう。」

そう部活の先輩から聞いていましたが、きっと僕は合格できるだろうと思っていました。

なぜなら、僕が通っていた大学の国家試験合格率は、全国の医学部の中でも5本の指に入るほどの高い合格率を誇っていたからです。

高い合格率の要因のひとつは、学生の勉強方法にあるのではないかと思っています。


僕の大学では、必ず実習のグループで集まって国家試験の勉強をすることになっていました。


先生にそう指示されたわけではないのですが、先輩たちがグループで集まって勉強している様子をずっと見てきたので、それが当たり前のように後輩に受け継がれていました。


伝統みたいなものだと思います。


試験勉強は6年生の9月頃からスタートし、徐々に授業も減っていくにつれてみんなで集まる頻度も増えていきました。


リーダーが勉強の科目やペース配分についての計画を立ててくれていたので、僕はただそこに乗っかっていました。


試験勉強は、卒業試験の終わる1月くらいからさらに本格化し、国家試験のある3月までほぼ毎日続きました。


朝10時に図書館に集合して夜6時頃まで勉強し、その後みんなとごはんを食べに行く、そんな生活を過ごしていました。


当時の国家試験は、一般問題と臨床問題で構成されていて、一般問題の勉強は賢い子がそうでない子に教えるということも多かったのですが、臨床問題はみんなで様々な意見が出るので、視野が広がり、問題に対する解き方も徐々にわかるようになり、わからないことはみんなで分担して調べるので時間も効率的に使えました。


ここがグループ学習の良さだなと感じたし、徐々に臨床問題を解く楽しさが増していきました。


この臨床問題のおかげで、実際に医師として働くようになってから、患者さんと向き合う時に必要な思考回路が身につけられたと感じています。



そして3月には国家試験が行われました。

試験は無事に終わり、発表日まではみんなと卒業旅行を楽しみました。


発表日は忘れもしない1988年5月13日の金曜日。
みんなで「縁起が悪いね」と言い合ったものです。


結果はもちろん合格でした!


合格者はその日の内に就職先の病院に集合することになっていたので、合格発表後、すぐに病院へ向かいました。


病院に集合すると、そこで衝撃な一言がありました。
「この中の誰か一人は、このまま当直として今夜から働いてください。」

😱😱😱

ちょうど地元の子が一人いたので、彼が自発的に「じゃあ、俺がやるよ」と申し出てくれました😊
(そんな彼は今、某国立大学病院の教授をやっています。)


他のみんなはその場でローテーション表を作り、当直の順番を決めました。


そしてついに、僕の初めての勤務が5月15日(日)に決定したのでした!


*****


これで「僕が医者になるまでの道のり」シリーズは終わりです。

次回からは医者になってからの話を書いていきたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました😄



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