近い未来、名物Vチューバー先生は大学の宝になる、という話（吉備国際大）
ものすごくおじさん的な物言いですが、ユーチューバーってすごく人気があるみたいですね。このユーチューバーの亜種ともいえる、Vチューバーがなんと大学の先生になったようで話題を呼んでいます。けっこう衝撃的ではあるものの、これ、実はすごく可能性があるように思うのですがいかがでしょうか。
教員として就任したのは、Vチューバーの朝霧けいさん。所属は、吉備国際大アニメーション文化学部なので、Vチューバーにぴったりな学部だとも言えます。ユーチューブに朝霧先生の動画があったので、とりあえず貼っておきますね。
うーん、おじさんにはようわからん…。でも、です。Vチューバーが教員になると、とても画期的なことが起きると思うんです。Vチューバー教員のよさはコンテンツが授業の補助教材ではなく、まるまる授業になること、そして、再編集が比較的用意なことです。一つの講座をつくるにしても、複数教員で意見を出し合ってつくることができるし、それを改善していくことが可能です。学問の概要を伝えるような授業は、よく複数の教員によるオムニバス形式で行われることがありますが、Vチューバーであれば一人で担当することが可能です。それに、一つの学問分野では収まらない学際的なテーマの授業というのもやりやすいのではないでしょうか。
今後、大学の生き残りをかけた競争が激化するなかで、一法人が複数大学を経営するアンブレラ方式の経営であったり、一部の科目や科目群を複数大学で共有していくことが増えていくと考えられます。こういった流れのなかで、座学形式の基礎的な科目は、できるだけ効率化していく流れになるはずです。このとき、突き詰めたかたちとして、別に生身の教員が教えず、Vチューバー先生に肩代わりしてもらうというのは十分にあり得る選択肢です。Vチューバー先生だと、人件費削減だけでなく、ネットにつながるPCさえあればいいので、スペースも効率化できます。
こういう状況ができあがっていくと、次にVチューバー先生が、自校で教えるだけでなく他校に出向する（つまりコンテンツの売り買い）が行われるようになっていくと考えられます。各大学は基礎教育を効率化することができるので、専門に力を注ぐことができ、その強い専門をもとにした基礎や教養教育の授業をコンテンツ化し、Vチューバー先生がそのコンテンツを自校、他校で教えるという流れができていきます。これができると、大学はそれぞれの強みにより注力できるし、学生は専門も基礎も教養も高いレベルのものを受けることができます。もうひとつ付け足すと、Vチューバーなので、美女ないし美男子のキャラクターです。学生のやる気もさらに上がる……かもしれませんね。
ここまで見すえるなら、Vチューバー先生は大学の財産になっていくので、それぞれの大学ないし学部ないし大学群で、今のうちからVチューバー先生をしっかりと育てていくべきです。
昔は大学の公式キャラクターというのはめずらしかったのですが、今ではほとんどの大学に公式キャラクターが存在しています。これと同じで、今後は5Gが導入され通信技術も飛躍的に上がっていくわけですし、各大学に名物Vチューバー先生がいて当然という時代がやってくるんじゃないかなと思うのです。
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