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#5 母と子の「サンクスツアー」初観戦で得られた知見3つ

※これは2019年7月のお話です。

わたし「浅田真央ちゃんのアイスショーのチケットが取れたけど、席は立ち見。ショーは80分間。さらに、電車で往復5時間以上かかるけど、どうする?」
娘「行く。(即答)」

こうして、母&小学生娘、弾丸日帰りスケート観戦ツアーが決行された。

知見①推しは、推せるときに、推せ!

2018年の春ごろ、わたしは猛烈に後悔していた。
それは、毎年夏に名古屋で開催されているアイススケートのショー、「The アイス」についてのことだった。


このショーは、これまで浅田真央ちゃんがずっと座長をしており、となりの県である愛知県のモリコロパークで開催されることから、いつか見に行きたいと、ずっとずっと思っていた。


でも、愛知県とはいっても、名古屋市ではなく長久手市。こどもも小さいから今は行けないなあ、でもいつかは見たいなあ、と思い続けること数年。

しかし、2018年の出演者を見てびっくり。なんとそれまで座長だった真央ちゃんが出演しないというではないか。


あとで知ったはなしによると、引退後、真央ちゃんはもうスケートをやめるつもりだったらしい。だから、2017年の「The アイス」ですべてをやり切って、そしてスケート靴を手放す覚悟だったのだという。

そんなこともつゆ知らず、「そのうち見に行こう」なんてのんきに考えていたことを、どれだけ後悔したことか。

すこしぐらい遠くても、こどもをパパやおばあちゃんにあずけてだって、本当に行こうと思えば、どんな手段を使ったって行けたはずなんだ。

それをしないでいて、先のばしにし続けた結果、真央ちゃんがすべる姿を生で見られるチャンスを、わたしはもう、永久に逃してしまったのかもしれない。

そのときしみじみ思った。アスリートやアーテイストが輝きを放っていられる期間は本当にかぎられている。それでなくてもわたしの人生だってかぎりがあるんだから、応援できるときに応援しておかなきゃいけなかったんだ、と。

「サンクスツアー」がはじまるよ

そうやってもんもんとしているわたしのもとへ、光のように飛び込んできたニュース。
「真央ちゃんが日本全国をまわってツアーをするらしい」。

それが「浅田真央 サンクスツアー」だった。
これはもう、なにがなんでも見にいくしかない!

そう思ったものの、2018年の開催場所を見たら、当然のごとく、地元はない。お金をかけて体育館やホールなどに特設リンクをつくるんじゃなくて、すでにあるリンクを会場としてつかうことで、チケットの値段を通常のアイスショーでは考えられないほど安くしている。だから、常設リンクのある県を選んで開催しているということだった。

まずはチケット争奪戦

その後、サンクスツアーは2019年も継続されることが決定。それによれば、愛知県は12月の最終公演だった。

でも、ただでさえ真央ちゃんの地元でチケット争奪戦がすごそうなのに、年内最終公演となると、これまで落選した人、そしてもう1回見たい人が鬼のように殺到するに違いない。ということで、愛知公演はあきらめたほうがよさそうだという判断に。

そこで、近隣県での公演にしぼってなんとかチケットを入手する作戦に変更した。
わが家から、新幹線や特急をなるべく使わずに日帰りできる場所は、
・静岡公演(浜松)
・福井公演(敦賀)
・滋賀公演(大津)

とりあえず、一番日にちの近い滋賀公演にトライしてみることに。

しかし、会場となる「滋賀県県立アイスアリーナ」は、キャパ数がせいぜい2500名程度の小さな会場。当然チケット枚数もかぎられている。

さらにサンクスツアーでは初となる関西地区上陸となることから、京都、大坂あたりのファンが殺到したのか、
・1次&2次先行(抽選)→落選
・一般発売→サーバがこみすぎてアクセスすらできず

ということで、あえなく撃沈。

こうなると、有料のローソンチケット会員になるしかないのかなあ、なんて思っていたら、なんと公演10日前に「滋賀公演、立ち見席の販売あり」のお知らせが!

立ち見だろうとなんだろうと、もう、同じ会場の空気を吸えたらそれでいい!ということで申し込んだら、あっさりチケットゲットに成功! しかもアイスショーでは破格の3,000円!(ちなみにアイスショーでは、いい席だと18,000円とかいうこともザラである)。

ただ、当日は土曜日だが、夫は所用があるため娘はおばあちゃんに預けようかもと思い、本人の希望を聞いてみた。すると、即答で自分も行くと言う。

ということで、親子でのツアー初参戦が決定した。

知見②コンビニにおにぎりがあるとは限らない

当日は、昼の12時すぎにもより駅を出発。岐阜→大垣→米原→野洲と乗りつぎ、14時35分に滋賀県の瀬田駅に到着。

しかし、普通電車しかとまらない小さな駅、JR瀬田駅は、ツアー客でうめつくされて風景が変わっていた。

駅のトイレは、午前公演から帰ってきたと思われる人で長蛇の列。コンビニの棚からはおにぎりがすべて姿を消す。

しかたなくパンを買ったが、レジも長蛇の列。何も知らない地元の人からみたら、何かの勢力に駅がのっとられたかというほどの人手だった。

その後、駅から会場までのシャトルバスに乗る。
京都、大阪方面からやってきたらしい都会人たちは、
「バスでICカード使えないんだって」
とつぶやいていたが、わが地元では、JRのICカードすら使えない駅もありますから。

そうこうするうちに「滋賀県営アイスアリーナ」に到着。
駅到着から開演まで約2時間あったはずだが、グッズ購入とトイレの列に並んでいたら、いつの間にか時間がなくなっていた。

浮いて、輝く真央ちゃん

ショーでのことは、もう書き出すと止まらない自信があるので、割愛する。

とにかく、2階の立ち見席ながら、位置はほぼセンターで、会場が小さめということもあり、すべっている人の表情まで見えるという、まさにお値段以上の席だった。

うまれて初めて生で見た真央ちゃんは、まるで氷上に浮いているよう。ホーバークラフト?って感じだった。

真央ちゃんは、照明が当たっていないときでも輝いていて、どこにいてもすぐに分かった。また、ほかの人は2階席まで滑る音が聞こえたが、真央ちゃんは滑る音がまったくしないのだった。

知見③やっぱり真央ちゃんはすごかった

こうして、17時50分に終演。帰りの混雑を考えて、本当は公演が終わる前に会場を出てくる予定だったが、あまりのすばらしさにその場を動くことができず、終演とともになんとか会場を出る。

これでは予定の電車に乗れないかもと思ったが、外に出て目に入ったのは、駐車場をうめつくすシャトルバスの群れ。どうやらこの日のために、ありったけのバスと運転手さんを動員してくださった模様である。

帝産湖南バスさん、ありがとう。

それでも敷地からはみ出すバス待ちの人の列を車窓からながめつつ、なんとか瀬田駅で予定の電車に乗り、帰路を急ぐ。
そうして、結局家に帰りついたのは夜の9時半すぎだった。

娘は家に帰ってからも興奮冷めやらぬ感じで、おそい時間にもかかわらず、なかなか寝なかった。

そして、つぎの朝、目をさますなり「真央ちゃんすごかったね」の一言。
今でも事あるごとに「楽しかったね」「キレイだったね」と余韻をかみしめているようである。

こうして、一生に一度は見たいと思っていた「サンクスツアー観戦in滋賀(2019年)」はおわりを遂げた。

しかし娘が、
「次はすわって見たいな」
「あくしゅしてもらった人、いいな(SS席)」
「愛知にはいつくるの?」

などと聞いてくるように。そんなかんたんに、チケットは手にはいらないよ…と思いながらも、今後の日程を調べてしまったりするのであった。

そういえばネットに、「一度は見てみたいアイスショー」であると同時に、「一度見ると何度でも見たくなるアイスショー」って、感想が書いてあったなあ…。

そして、ありがとう

あれから2年。
2021年4月27日、3年間におよんだ浅田真央サンクスツアーは、全国50会場、合計202回のすべての公演を終え、幕をとじた。


コロナ禍による中断なども経験しながら、全国に愛と感謝をとどけてくれた浅田真央ちゃんと、サンクスツアーのメンバーおよび関係者のみなさん、ほんとうにありがとうございました!

初めて生で見たサンクスツアーは、私たち母子の一生の宝物です。

まとめ

①推しは、推せるときに、推せ!

②コンビニにおにぎりがあるとは限らない

③やっぱり真央ちゃんはすごかった

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