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普通。

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「普通の自分が嫌だ!!!」
 夜の路地裏で、いつも狂ったように笑っている男に向かって、叫んだ。
 男は四白眼を細め、ニヤニヤしながらこちらに近付いて来た。
「じゃあ、これを付けろ」
 渡されたのは、眼帯だった。
「常に付けてろ。これからずっと、永遠に。そしたら、お前は普通ではなくなる。普通が何だかは知らねぇが、お前が普通だと思って生きてきた人生ではなくなるぜ」
 左目だけで見る路地裏は、眩しいぐらいの闇だった。

夜の街へ、作品のネタを集めに行く為の費用に出来ればと思います。