寂しかったから。
「自殺?」
そう尋ねると、女子高生はくるっとこちらを振り向いた。
女子高生は微笑んでいた。
「ううん。今日は止めた」
「深夜に学校の屋上から自殺……俺は好きだぜ」
「私もそう思う」
俺は四白眼を細め、口角を上げた。
「どうして、自殺なんか?」
「寂しかったから」
「寂しい?」
「夜に1人で憂鬱な歌を聴いて、あ、死にたいって思ったから。今死んだら、エモいなーって思ったから」
女子高生が浮かべる笑顔は、夜に混ざって美しかった。
夜の街へ、作品のネタを集めに行く為の費用に出来ればと思います。