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似合わない。

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 1人で煙草を吸うのは初めてだった。
 夜空に消える煙を、こんなにも無意味に感じたのは初めてだった。
 夜の街で煙草を蒸す自分に酔いしれた。
「げほっげほっ」
 勢いよく、吸い込んでしまった。
 胸が苦しい。視界がぼやける。
 この感情すら、自分に酔っているのかどうか分からなくなっていた。
 俺には煙草なんて似合わない。
 君が薦めて始めた煙草は、君がいないとただの害だ。

夜の街へ、作品のネタを集めに行く為の費用に出来ればと思います。