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【映画感想】「ファンタスティックプラネット」を見た

 ちゃんと面白い映画を見たいなと思って『ファンタスティック・プラネット』を見た。動きの感じとかがAC部で見た感じだなと思った。部分的に動くところとか。紙芝居的って言うのかな?

 ストーリーもよかった。
 ひたすらスリルを感じる作りだった。ドラーグ人がとても強いので主人公を含む人間は絶えず危険にさらされている。冒頭で示されるように、その力の差はあまりにも大きくて、ドラーグ人がほんの気まぐれを起こしただけで簡単に人間は死ぬ。
 この力関係から観客は全編を通してスリルを感じることになる。
 観客はドラーグ人の行動に対して、その結果何が起きるのか、主人公は生き残ることができのかを、ハラハラしながら見守り続ける。主人公は何とか生き残るが、その度に多くの犠牲が出る。
 主人公が死ななかったのはただただ確率が外れただけと言えるほどだ。
 最初のティバに飼われてる場面でも死んでもおかしくなかったしね。
 この力関係が主人公の行動の欲求になり、同時に観客が見続ける動機になる。支配からの脱却・理不尽を打倒することが目的になる。
 ドラーグ人は気まぐれと理不尽の象徴で、観客にフラストレーションを与え続ける。そこから逃げ出すこと・それを打倒することを目指すのは観客の欲求と一致する。

 スリルは観客を物語につなぎとめる重要な要素ではあるけれども、使い方が重要なのかもしれない。死なないだろう、なんとかなるのだろう、と思ってしまうと観客は醒めてしまう。
 じゃあ、どうして何ともならないかもしれないと思ったのかを考えるとやっぱり、何とかならなかった場合を提示して、一歩間違えればこうなっていたというのを示しているからではないだろうか。
 とか書いてると昨日の『ローラーボール』でも分岐の提示はしてたじゃないかみたいな声が聞こえてきて、そうだねって頭を抱えることになった。
 なんとかならなかったらどうなる、とか、なんとかなった結果どうするみたいなのが大事なのかもしれないね。

 あと、小道具とか動物とかがすごく独特で面白かったです。
 あ、それからうまいことデカい女ブームに乗った釣りをすればよかったな。(純然たる日記・備忘録」2、3日前からついったーでデカい女ブームというのが一瞬流行ったのだ)

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