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末期がん患者と西表島(沖縄)に4泊5日介護旅行した話〜2日目〜


こんにちは、はっちです。

沖縄西表島の旅の記録を残しています。
これまでの経緯は1日目の記事↓をご覧ください。


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9時間の移動の末、ついに西表島に到着しました。僕たちが4泊過ごす宿、それが民宿あけぼの館です。

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なかなかお目にかかれない、コンクリートのスロープ。

要介護者なのに、バリアフリーのホテルじゃないの?と思った人もいるかもしれません。
実は、西表島には救急病院がありません。必要時は船を出して石垣島まで行く必要があります。このことから、当初宿泊拠点は石垣島にするべきだと考えていました。夜間体調を崩した時に、西表島から船を出せる保証がないからです。

しかし、ようこさんは初めから「西表のあけぼの館に泊まらなければ意味がない」と言われていました。西表の喫茶店で働いていた頃、空き時間にその民宿に行き、宿泊客と会話をするのが1つの楽しみであったようです。

この話を聞き、あけぼの館に泊まり、ようこさんと同じく旅行に来ている人たちと楽しい時間を共有することは、ようこさんにとってとても有意義なことなのだとわかり、あけぼの館での宿泊を決行しました。


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館内に入ると、住み込み時代の喫茶店オーナー、民宿の女将さん、ダイビングスクールの恩師など、ようこさんをよく知る友人達が出迎えてくれました。顔を合わすなり涙の抱擁。感動の再会でした。


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あけぼの館の食堂です。歴史を感じますね。

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女将お手製の民宿の夕食。うますぎ。

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ピーチパイン。めちゃくちゃ甘い!

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収穫シーズンらしく、宿内にたくさんパインが転がっています。


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楽しい夕食を終え、就寝の時間です。
ここがようこさんと、同行看護師の部屋。女将さんが折りたたみベッドを用意してくれていました。ここでならゆっくり休めそうです。

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一方、僕の宿泊室。扇風機が置かれています。
エアコンは動く気配がありません。なるほどなるほど(涙)

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部屋に続く廊下。ギリギリです。

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車椅子が部屋に入らないので、ベッド〜車椅子間はスタッフが抱え、歩いて移動します。夜間はトイレで数回出入りするので、これが大変なのです。



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トイレも段差があります。写真のように抱えて移乗します。高低差があるので便座から車椅子に移る時が危険です。

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浴槽は深く、危険なので入れそうもありません。普段仕事をしている環境がいかにバリアフリーなのかを痛感します。


と、住環境を把握したところで介護の方針を看護師と打ち合わせた後、就寝。

僕「9時間の移動はさすがに疲れた。ゆっくり寝よう」

・・・

・・・・・

あ、あついっ・・・!
梅雨の沖縄っ・・・!!
蒸し暑すぎるっ・・・・!!!



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翌朝。何とか猛暑に耐えたカイ・・いえ、はっち。
2日目が始まります。まずは西表島のことを思い出そうということで、西表野生生物保護センターに行きました。迫力のある剥製がたくさんあり、見応えがあります。うまく言葉では表せませんが、その、とにかく環境省の気合いを感じましたね(笑)

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保護センターの後は、腹ごしらえに売店へ。西表島にある売店は3件のみ。なんでも揃っているわけではありませんが、アイスの品揃えは充実しています。せっかくなのでご当地シークァーサーアイスを。とってもおいしい。

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水牛車が走っています。西表から由布島という島へ渡ることができます。今回は乗れないけれど、いつかまた来た時に乗ってみたい。

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南風見田(はえみた)の海岸。キャンプの聖地と呼ばれているようですが、第二次世界大戦では悲しい出来事があった場所でもあります。興味がある方は「忘勿石」で検索してみてください。


2日目は車で西表島の南側をドライブして過ごしました。
「ああ〜ここ自転車で通ったね〜」「変わってないなぁ〜」
と終始懐かしんだり、驚いたりしていたようこさん。

楽しんでもらえたようですが、旅の疲れか、少ししんどそうです。
椅子にも座りっぱなしのため、腰にも負担がかかっているようですね。

明日は午前中、民宿で休むことになりました。
しかし、その選択が僕に悲劇をもたらすことに・・・


次回
3日目突入〜はっち、溺れるの巻〜


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