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毒父から毒祖父へ。世代を超えた毒の影響。

以前noteにも書いたが、私の父親はいわゆる毒親である。

うちの毒父の場合は、何かと「俺のおかげだ」を前面に押し出してきたり、過干渉だったりする。そしてすぐキレる。

大学進学を機に実家を離れ、めでたく物理的に距離がとれてだいぶ精神的にも楽になった。しかし、在学中は学費と生活費の仕送りを父に頼っていたし、今でも父に強く出られるとあまり言い返せないところがある。

今でも覚えている、私が父を嫌いなエピソード

小さいころ、私が父を嫌いだった理由の一つに「読みたくない本を読んで感想文を書かされる」というのがあった。夏休みで学校でも宿題は出ているのだが、それとは別に「いかにもためになりそうな全集」を買ってきて、「今日はこれを読んで感想文を書くように」という課題が度々出された。

学校の読書感想文ですら、自分で本を選んで読むこともできるのに、読みたくない本を強制させられて感想文を書かされる苦痛といったら、ない。

私はよく少女漫画が好きで漫画を読んでいたので、漫画なら読むだろうと漫画の偉人全集をどっさり家に買いそろえた父。しかし、私にも好きな絵のタッチというのがあるし、当時は恋愛ものとかそういうキラキラした漫画が好きだったので、全集が漫画だから読みたくなるかというと全然そうではないのである。

読みたくなくて、読み進められなくて、感想文も書けなくて、父が帰ってくる頃に感想文の提出を求められても提出できず、父がキレる。こんなことの繰り返しでますます父が嫌いになっていった。

毒父から毒祖父へ

そんな苦い思い出が私の心の中で消えないままで、私は大人になって結婚して家庭をもって、子どももできた。今度はその子どもに、父が本を送ってくるようになったのである。娘には「10歳までに読みたい世界名作」シリーズの中から1度に1、2冊ずつ。また全集系かよ。

そして、LINEで私を通して娘の反応(感想)を聞いてくるのである。面倒くさいことこの上ない。

今は娘と私の父とは距離があって、干渉もそれほどひどくはないこともあり、また娘は本がとても好きなので、父からの本のプレゼントは嬉しい様子。ただ、これが車で数十分の距離とかで、頻繁に行き来できるような距離に実家があったらこうはいかないだろうなぁ。

距離があるからこそうまく付き合える関係というのは世の中とても多いと思う。

今は距離があっても、私の娘や息子に対して父からの贈り物が増えたので、正直じわじわとストレスが増している(いちいち私がお礼を言わないといけない、LINEで連絡が来ることが増えた)。

実は今日もこれから、1年ぶりぐらいに父がはるばるこちらに来ることになっている。娘が小学校の春休みに入って、1週間ほど祖父母の家にお泊りしたい、と言い出したことがきっかけで、父がこちらまで子どもたちを迎えにくることになった。

私自身も子どもがべったりなのもなかなかつらいので、まぁいいか、とOKを出したことによりこのような運びになったのだが、やはり気が重い。今日は何を言われるのか、干渉されるのかとこれから気が気でない。

コロナ禍がもたらしたメリット

こうした毒父からの干渉を考えると、コロナ禍で人と会う機会が減り、会えない理由も作りやすいので正直この状況はありがたいなと思うこともある。とはいえ、いつまでもこんな自粛生活を続けたいわけでもないが、感染者が減り、薬も開発されて今の状況が改善されたときに、毒父からの干渉がどれだけ増えるのかと思うと、感染対策が進むことに対して手放しでは喜べないのが私の現状である。

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