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第55回イベントレポート『出すって気持ちイィ〜ッ!〜続編』

2023兎年1月9日、無風快晴。

前回に引き続いて、次回の炭づくりの材料調達を兼ね、沢の上流をお手入れしました。

色が乏しい冬の景色に、カラスウリの橙色が嬉しい

今日は総勢10人、谷の奥深い所の、沢に落ちているスギの枝などを手分けして集め、麓の広い場所まで引きずり出してくる計画です。

地面にに這いつくばる草たちも、土中の水を吸い上げ、地上に放出して、大いなる循環に役立っているのだろうか。

今回のテーマも〝出す〟。
なるべく余計な説明ヌキに、活動の様子は写真をメインに報告したいと思います。

まずは、出すために只管に登る

朝のチェックインの様子
いざ、出発!
一列渋滞です
持ち道具はシャベル一本
途中で小休止
再び小休止
湧水箇所お手入れ

かなり上流まで登り詰めました。
ここまで長らく乾いた沢筋が続いておりましたが、

谷神不死、、、谷神(こくしん)は死せず。

谷の神さまは水を産み出し続けておりました。

やっと作業予定場所に到着
作業する上での注意を一つだけレクチャー
斜面に入る時は必ず足がかりを!
作業ビフォー

落ちてる枝を集める

いつもは散乱してる枝を集めたら、その場でボサ置きしたり、しがらみにしたりしている(あるものを使う、その場で処理する、をモットーに)のですが、この辺りは沢の両側斜面が急なために、なかなか造作しづらく、沢も荒れたままになっていました。
そこで、この機会に、散乱してる落ち枝を集めて下まで運ぼうとなった次第です。

作業開始

銘々、思いのままに只管(ひたすらと読みます)枝を集めます。

拾う
運ぶ
拾う
一歩だけ斜面に入って拾う
水が通る道は綺麗に整えたくなる
集める
集まった!

運び出す

ブルーシートの両端を縛り
舟を曵くように
運び出します
運びます
枝だけでも思ってた以上に重労働です。
これが丸太だったらどんだけ大変なことか、、
閑話休題。

最近読んだ本(『山に生きる』山と渓谷社)に、山仕事の殆どは運ぶこととありました。
〝山の恵みは人里に出してからのこと〟で、ただ山の中にあるだけでは、なかなか恵みにはならないのだと。そのために人は叡智をもって、様々な技を生み出して来た。手橇、木馬(キンマ)、馬搬、雪橇、、、。ゼンマイやタケノコなどの山菜や山椒魚ですら、山から出して来るための素晴らしい知恵と工夫がある。美しさに溢れる日本の古き良き山仕事が失われてゆくのと同時に、今の私たちも何かとても大切なことを失っているような気がします。

オマケ
なんか楽しくなって来た!
運びます、皆んなヘバヘバにヘバってます
木こりのてっちゃん、一人最後までヘバらず頼もしい!
後光が差してます

ランチタイム♪

先苦後楽、、、今日は昼食の時間を遅くずらして予定作業をコンプリートし、長閑に焚き火で暖を取りながら身体を休めました。

たぶん美容と健康の話題で盛り上がってる女の子たち
こちらで盛り上がってる話題も、、、、⁈

森の空気に癒されます。

人知れず、岩清水は滲み出し続けています

一日のふりかえり

作業を終えて一日を振り返り、今日の感想を分かち合いました。

参加された方々の声

♡ のろちゃん
「この会のことは前から知ってたので頭の中では妄想で何回も来てました。今日は現地に来られて本当に嬉しかったです。先人の人たちが、どんだけ〝ぽっと来〟のアタシたちが参加できるようにしといてくれたのか、というのが良く解って有難かったです、ラッキーでした」

♡ みーちゃん
「初めて来たんですけれども、こうゆう所だとは思わなくて、ちょっと肉体の限界を感じております。身体のバランスが取れなくなっていて、だから迷惑かけないようにっていうのを心掛けてました。とてもこういう所に来られるとは思ってもみなかったのですがホントに良い人たちばかりで、とても貴重な体験でした、有難うございました」

♡ やまちゃん
「凄ッごい貴重な体験をさせて頂きまして、〝しがらみ〟というもののつくり方を教えていただいて、直角に土を切って平らにして、とかいうのも、本当にそうなんだなと思って、一つひとつの、何気なく山の斜面を見てたけど、そうゆうことなんだなと思って、とっても勉強になりました。うちは中学生と小学生の孫がいるんですが、是非一度連れて来て、勉強させたげたいと思いました」

♡ てっちゃん
「今年初めて森に入ったんですけど、今日のこの素敵な人たちと一緒にブルーシートで枝を引き摺りながら、皆んなであっちらほっちらこりゃりゃりゃ、、っていう何かそうゆう状況で自然の中でやるってのもなかなか無い経験だと思うんで、そこの部分もスゴい楽しかったなと思います。こういう、ちょっとしたことなんですけど、やっぱ人は少しでも手を加えることで、森って基本的に全部、見えない部分もあるんですけど応えてくれるので、その分ドンドン良くなっていって、、気持ちの部分だとか、そうゆうのも全部伝わって行って、結果的にはボクらも喜ばせてくれるっていう環境になるんで、これからも、お時間ある時には是非来て欲しいです。今日なんかもめちゃめちゃ歩いてるのに、最初に来た時よりも最後は皆んな逆に元気になって、先頭を争って歩いてるみたいな、、そんなのもボクはとても嬉しかったです。これからも、こういう風に出来たらと思います、有難うございました」

♡ あっちゃん
「今日は新しい年、新しい気持ちで参加して、、12月に湧き水の、手を入れたところを見れて、そのままになって未だ水は湧いていて良かったって安心して、またそこから水がどんどんどんどん湧いてってくれたらなぁって思いました。ほんのちょっと足を踏み入れて、ほんのちょっと手を差し伸べるだけで、本当に変わっていくんだなと思います。ありがとうございました」

♡ あらちゃん
「今日は私の知り合いの人が多かったので、いつになく山にも親しみを感じながら参加出来ました。先月、自分で手を入れてお水が出たところを私も再確認することが出来て嬉しかったです。今日はもの凄く歩いたので初参加の人はびっくりしたと思いますけれども、私も今までこんなに歩いたことはありませんでした。私も、山ってのは人が行けば、やっぱり応えてくれるんだなと思いますが、でも続けて来られたのは、皆さんがあたたかい人たちで、良い人だなーと思ったのが理由だと思っているので、またよろしくお願いします」

♡ みどりん
「今日みたいな、山から降ろして来る!、みたいな作業は初めてだったんで、前回のレポートで〝出す〟のが大事でツボみたいだって書いてあって、あそうなんだ、ぐらいだったんですけど、それが今日やって、あッ!、こーゆーことかあ!!って思って、確かに出すことがスゴい重要だなと、やってみて感じて、人間の身体でも今、特に老人施設とかだと、便が出ないということが介護する人にとって最大の大変なことって聞いてて、若いうちからもそうなんですが出ないということが色んな問題を抱えているから、何を入れるか?、より、どう出すか?、ということが大事なんで、やっぱりいっしょなんだと思って、、、。運び出す!、ただ置いとくだけじゃなくて、使うというか、そうやって出してくことで循環がまた生まれるんだなというのをすっごく感じました。良い勉強になりました。ありがとうございました」

♡ ゆかりん
「前回参加した時は、雨の日ということもあって、すごく沢の水も増えて来てて、じゃぶじゃぶ夢の沢登りも出来たんですけど、あー、あの水も減っちゃったんだなぁーと思いながら歩いてったら少し水が残ってる所があって、やっぱり山が少しずつ応えてくれてるんだなあというのを感じて嬉しく思いました。今日は力仕事、こんなに力仕事たぶん初めてかなーと思って、足腰も鍛えられて、ごはんも美味しくて、楽しかったでーーすっ、有難うございました」

♡ とくさん
「今日は有難う御座いました。本当に、想像以上の、色んな体験をさせて頂いて、連れて来られた時は何が起きているか分からない不安感と、着て来るもの自体どうしていいか分からない、長ぐつ必要かなと思ったけど家には長ぐつがない、軍手も主人の方から探し出してくる、なんか全てが、未知の中に入って、、山の中に入ったら何を作業していいか分からない。「何したらいいんだろ?」ってウロウロしてて、、そのうちに、今まで持ったことのないスコップを持ち、スコップの重さを感じ、そのうち、掘ってるうち、一生懸命やってるうち、湧き水が出て来たんです!。なんか、それにスゴい驚きと「ワタシ、湧き水を出したよ」みたいな歓びに夢中になって、、、。
それから、木を山から出して来る作業にビックリ!。「あっ、山の中をどんどん綺麗にしてゆくって、ホント、こうゆうことなんだな」と、一つひとつに喜びを感じ、やっとお昼になり、その、食事の嬉しさと、おにぎりの美味しさと、火、、久しぶりに味わう火、この、薪のにおい、、、。
いま、本当にこうゆうことが、家の周りでは全く無くなっているから、、、ほんと、久しぶりに、色んな体験をさせていただきました。ありがとうございました!」

主催者ふりかえり

「新しい年が開け、私は還暦を迎えたのを機に、先日、思い立って書の道を通ってみたら、その道すがら『谷神不死』ということばに出会った。谷神(こくしん)は死せず、、谷の神は不死身なのだそうだ。尽きることなく万物を産み出す谷の神さまは、測り知れぬほど奥深く、ほそぼそと、ずっと続いて絶えないらしい。
今回、谷の奥の方まで枝を出しに行き、そこで、岩からほとほとと、滴り続けている岩清水を見て、正に〝神の雫〟のように感じました。
一日をかけて、ただただ枝を拾い集めて出して来るだけの作業に、私は何処か、郷愁にも似た感を覚えたのは、いにしえより山と暮らし、自然と共に生きて来た人たちのDNAが、自分の身体の中で共鳴したのではないかと、そんなことを思いました。
今あらためて、〝出す〟ということをもっと勉強してみたいと思いました」

今回は森のプリティ鍼灸師ペアー絶賛のバンドから♪
写真をクリックすると曲が流れます♫

参加していただいた皆さま、本当に一日お楽しみ様でした。
ホタルさん、そして活動に興味を持たれた方は、是非一度、森に来てくださいネ!!

今後の活動予定

今年7月から来年6月までは、ホタルの会の新年度になります。
年度内で最初に参加する際に、年会費(または単日参加日)をお納め下さいますよう、お願い致します。
◎ 現時点で決まっている今後の予定は、

1/20(金)【土中環境改善のための炭づくり特別講座】開催
2/4(土)
2/17 (金)
3/4 (土)
3/17 (金)

※冬の時期(12〜2月)は日が短いため、通常より終了時間を1時間繰り上げて実施します。

4月以降の予定は決まり次第お伝えしますが、ご希望する日時・曜日等ございましたら、どうぞ気軽にご連絡ください。
一人でも多くの方のご参加を心よりお待ちしております。

協力感謝

『枯れ沢復活&ホタルを飛ばす会』は、任意団体です。

公益社団法人 国土緑化推進機構の支援を受け、緑の募金事業として活動して参ります。

さらに、2021年4月からは一般財団法人セブンーイレブン記念財団様の〝環境市民活動助成〟の助成を受け、活動を推進していくことになりました。

ありがとうございます。


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