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230322 数年ぶりに訪れた本屋

4連休さすがにPCを開く気になれず、日記記録を断念してしまった。
こういう不都合なことが起きると大体、テレビの特集で見た、数十年筋トレを続けているという、あるご老人の言葉を思い出す。
「なんとなく続けること」それが継続の秘訣だそうだ。今日は面倒だから筋トレしない、という一見ダメに思えることを受け入れ、それよりも長い目で見たときにずっと続けられていることを目標にする、ということだったのだが、まあそういうわけで日記もロングスパンで見てそれなりに記事が溜まれば…と自分に甘い設定に変更。

この4連休はかなりゆっくりできた。
何をするというわけでもなかったのだが、竹田城跡のある兵庫県朝来市に行ってきた。朝来市は何と読むかさえ知らなかった場所だ。(ちなみに「あさご」と読む)
なぜ訪れたかと言うと、もちろん竹田城跡を見てみたかったということもあるが、とある本屋さんが朝来市にあるからというのが一番の目的だった。
その本屋さんは、元々大阪市にお店を構えられていたのだが、昨年移転され、はるか遠い朝来市で開業されたのだった。大阪で営業されていた頃は職場と近いこともありよく足を運んでいた。しかし転職や転居に伴い足がだんだん遠のき、訪れるのはかれこれ5年ぶりくらいだった。
私を覚えているだろうか、いや、覚えてないだろうな。そんなことを思いつつ、朝一で竹田城跡を堪能した後、お店へ向かった。

お店はこんなところに?本当に?という場所にあった。
住宅地ど真ん中、細い路地を入った、川沿いに建っていた。小さな看板があり、迷ったわけではなかったらしいと安堵する。
ガラス張りで店内が見える、明るくどこか懐かしい古民家である。古い柱が長い間で渋い色味へ変化し、佇まいに説得力がある、かっこいい。
そろそろと店内に入り、あたりをうかがう。当時は少なかった雑貨コーナーが拡充され、フェア棚も見える。通路がかなり広くなったようだ。
と、店奥に見知った懐かしの顔を見つけ、おお!お変わりなくお元気そうで…なんて考えながら、しかし声をかける勇気もなく本を物色する。もし声をかけて??という顔をされてはショックで本を探すどころではなくなってしまうからだ。
新しくなったとはいえ、並べられた本の傾向は大阪時代と似たものがあった。あ、これおすすめされて買ったやつだ、まだ置いてるんだなあ、と所せましと本が置かれた当時の狭い店内を思い出す。
数十分かけ吟味した後、そろそろお会計をしようかとレジに向かうと、店主と目が合った。すると次の瞬間あっ!!と指を指された。咄嗟にリアクションがとれなかったが、すぐに分かった。覚えてくれていたんだ…!
店主はなんでいるの!?と心底驚かれているようだったが、いややっと来れたんですよ、とあれこれとこれまでの経緯などを話し、たのしい時間を過ごした。都会から地方へと移住されるには計り知れない苦労があったのだろうなと思いつつ、それでも溌剌とした姿は相変わらずでこちらも元気がもらえた。

行きつけのお店、というものは憧れるもののなかなかすぐに作れるものではない。行きつけと言っていいのかわからないが、誰かが自分を覚えてくれている、ということは想像以上にうれしく、気づいてもらったあの瞬間、胸にじんわりと温かいものが広がった。
しかも店主は当時の私との会話まで覚えていらっしゃって、本当にどんな記憶力なんだと慄くレベルだったのだが、これもまたありがたかった。話すことでこちらも思い出すこともあり、本当に良い時間だった。
いくつか本も購入させていただいたが、その話はまた読み終わった後に記録しよう。
ちなみに今回訪れたのは「本は人生のおやつです!!」という本屋さんです。お時間があれば旅行がてらぜひ。竹田城跡の他、戦国時代から使われてきた生野銀山も観光におすすめだそうです。

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