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【詩】じぶんのために、と笑って

じぶんのために、と笑って
肩を揺らしている
どこか誇らしげで
おどけて
傷ついている
ひまわりのように伸びた
小さな手のひらには
こぼした涙ほどの
優しさが宿っている

じぶんのために、と笑って
目を細めている
いくらかの強かさと
いくつかの諦めが
焦点を結び
柔らかな三日月のように
尖った唇は
あるべき明日を示している

じぶんのために、と笑って
声を上げている
水のように透き通り
複雑で読むことができない
感情の流れ
それは人を惹きつけ
時に遠ざけ
波のように喜怒哀楽を往来する

じぶんのために、と笑い
じぶんが楽しければ、とぼやき
周囲のことなんて、と手を払い
あの人は嫌い、と唇を噛み
それでも
周りには
あなたの笑顔に
救われている人たちが
こんなにも
いるのだから
あなたはもっと
じぶんのために
笑うべきなのだ
きっと
思う存分

大事なお金は自分のために使ってあげてください。私はいりません。