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【書評】既読スルー、被害者ポジション、罪悪感で支配 「ずるい攻撃」をする人たち

梅雨の前あたりはモヤモヤする。胃腸もなんか変だし、気分の上がり下がりも他の月と比べて
激しく、頭の中で「落ち着け、落ち着け!」と
ずっと言い続けている。早く暑い季節よ、来い。

きれいだね

ずるい攻撃をする人たち

さて、先日面白い本を読んだ。

自虐だが、私はいじめ、既読スルーなどこれまでこの本で言う「ずるい攻撃」を受けてきた。誰かに相談しても、加害者に話を聞くと

「え、ほたるさんが意識し過ぎじゃないんですか?私はそんな事していませんよ。」

とかわされて、泣き寝入りを幾度も経験してきた。このような書籍が現れたことで、「ついにずるい攻撃から救われる、加害者はもう逃げられない。ざまあみろ」と少し嬉しかった。
しかし、私もずるい攻撃の加害者だったことを
思い知らされた。


加害者にも被害者にも

過去教諭などに相談して、逆効果だったことがあり、教諭はもちろん、友人や親にはずるい攻撃のことは相談しなかった。しかしずっと話さないと、より苦しみが溜まり、それで鬱になったこともあった。どこに吐き出すか?

エッセイだった。
エッセイに過去や今のことを思いきり書いた。偶然にもエッセイのテーマが過去と合っていることがあったため、口から出さない分、めちゃくちゃ書いた。書き終えると、幸せなエッセイを書いた時よりも脳がスッキリする。モヤモヤが晴れたような感覚。
しかし、それはこの本の著者から見たら、
「匿名という安全圏でSNSに悪口を書く」行為と
同じらしい。
この言葉を聞いて、ハッとした。
思い返せば、名前や住む場所は書いていないが、その人の言葉や雰囲気などを書いて、「いつか特定されて、罰されますように」と願っていた。これって、まさにSNSでの陰湿なコメントそのものだ。

読書の途中だったが、罪悪感で謝りたくなった。
書いたエッセイの中には賞に応募してしまったものもあり、できるのであれば取り下げたいくらいだ。
私は過去の傷を埋めようと、当時の加害者と同じようにずるい攻撃で加害者になっていた。

著者は言う。

「攻撃者と被害者は都度入れ替わる」

既読スルー、被害者ポジション、罪悪感で支配 「ずるい攻撃」をする人たち より


ずるい攻撃と自分の傷

著者はそのようなずるい攻撃をする人たちには、
自分の無意識や、自分のしたかったことなどに蓋をしてきた、という特徴があるそうだ。
続けて私の話になるが、エッセイ以外にもずるい攻撃をしてきた。例えば妊娠・出産した友人のSNSを見て、「私はこんなに苦しいのだ!」と
マウントを仕掛けようとしたこと。

参考:

何故自分を不幸な人物として売り込むのか?
本を読むと、幼少期をふと思い出した。

注目されたかったのだ。

当時周囲には英語が話せたり、字が上手かったり、運動神経がよかった子などがわんさかいた。私はごくごく普通の能力だった。そして、親から褒められた記憶があまり無い。秀でている子たちに囲まれている環境下で、どうしたら自分を見てくれるか?そればっか考えていた時もあった。
私は無意識のうちに不幸を演じることができてしまったのだ。この本では「被害者ポジション」と書いてあり、まさに自分の境遇を辿る方がこのような問題行動をする、と書いてあった。
自分の醜さに恥ずかしくなった。もう少し早く、
この問題行動が自分の本質に通じていることを
気づけたらよかった、と後悔した。

これ以外にも感情や出来事により、どのようなずるい攻撃をするかが書かれていた。


ずるい攻撃をしないし、逃げる


個人の感想だが、生きづらいと感じるのであれば、読んでほしいと思う。これまで読んできた本の中には、「ケセラセラ」感があって
何度試しても解決しないアドバイスもあった中で、個人としては自分の問題の本質をしっかり
見抜いてくれた、良き1冊と考えている。

1回読んだだけでは浸透しきれないと思ったので、2巡目に突入している。読んで、より
ずるい攻撃をしないし、ずるい攻撃から逃げられるようになっていけたら、と思う。

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