ゲームを巡る追憶

ゲームについての思い出など。

ゲームは人並みに好きだった。
ゲームボーイアドバンスからプレステ、X-box、ゲームキューブ、DS、wiiはど真ん中世代で、ファミコン、ドリキャス、64などの家庭用ゲーム黎明期の名器たちも上の兄弟がいる友達の家に行けば遊ぶことができた。おそらく僕らが日常として全ての家庭用ゲーム機を体験できた最後の世代ではなかろうか。

自分でやるのも、友達がやるのを見ているのも好きだった。
友達の家でやったのはスマブラ、カービーのエアライド、忍者対戦、マリオパーティー、ヘイロー、ドラゴンボールなど。レースゲームや格闘ゲームが多かった。同じ部落のようくん、ゆうじくんと毎日のように一緒に遊んでいた。二人とも一家でゲームが好きでいろいろなゲームを持っていた。私のゲームの上手さは中の中くらいで買ったり負けたりを繰り返して、一番楽しい程度の技量だった。カービーのエアライドなんかは今なお面白い名作だと思うのだが、GC以降でのリメイクはない。もっぱら見る専門だったのはドラクエ、グラセフ、メタルギア、バイオハザード、デビルメイクライ、零。ホラーものは苦手だったのだが、その反応を友達が面白がってくれたので何かとやる機会は多かった。特に零の悲しげでやや難解なストーリーは妙に記憶に残っている。今やりたいゲームの一角だ。色々なゲームがあったが、今思えば抱きしめたくなるような愛おしい日々だった。

自分でも色々やっていた。ようくん、ゆうじくんほどではなかったがPS2、GC、GBA、DS、Wiiなどは一通り抑えていた。太鼓の達人、スーパーマリオサンシャイン、塊魂、風のクロノア、チョロQHG2,ぼくのなつやすみ2、どうぶつの森、シムシティ、フォーエバーブルー、ちびロボ、ルイージマンション、クラッシュバンディクー4、などなど。一人でやるときは、コツコツと進めていくようなゲームが好きだった。小学生の頃、我が家ではゲームは午前中30分、午後30分しかできなかった。目が悪くなるからという理由だったと思う。目が悪くなりたいわけがないのできちんと言いつけを守っていた。一日1時間、毎日コツコツ、きつい酒をあおるようにちびちびと進めていた。

しかし、
一日30分×2では進められる量も限られる。
特にストーリーがないアクションゲームなら特に問題はないのだが、
如何せんストーリーがあるゲームについては、
どうしてもテンポが悪い。
ストーリー終盤で回収される伏線など全て忘れてしまっている。
でも当時そんなことはどうでもよかった。
ゲームの本質はストーリーではなく、そのゲーム性、
アクションであるとか、戦略であるとか。
そちらがどう考えてもメインであったからだ。
よって、色々なゲームをやってきたが、
そのストーリーをほとんど覚えていない。

昨今のスマホゲームはどうか。
特にソーシャルゲームで顕著であるが、
ストーリー一本柱。
更にはキャラクター一本柱。俗に言うキャラゲーである。
ゲーム性は二の次で、キャラクターを愛でるだとか、
ストーリーを楽しむことを最重要とする傾向がある。

これは消費サイクルが早いスマートフォンゲームにおいては実に合理的な選択だろう。無数の泡沫のごとく様々のゲームが生まれては消えていく中で、消費者の手に取ってもらうためには他のゲームにはない魅力、ひいてはオリジナリティを出してまず手に取ってもらうことが必須なのだ。では、どこでオリジナリティをだすか。ゲームシステムで個性を出すというのは重要だ。しかし、ゲームシステムの斬新さはよっぽどうまくコマーシャルしなければ消費者に伝わらない。実際に遊べば楽しいかもしれないが、そもそもそこまで届くかが問題となる。そこでキャラクタービジュアルや、シナリオでオリジナリティを出していくことが主流となってきたのではないだろうか。ぱっと見で目を引くデザイン、魅力的なストーリーはそのままインパクトのあるコマーシャルになる。さらに、ゲームシステムに比べて差別化がしやすく、コストも低い。

もちろん一概には言えないが、ソーシャルゲームのゲーム性は似通っている気がする。たまに斬新なゲーム性を持ったゲームも出てくるのだが、ゲームシステムは次々と真似されてすぐに後続に埋もれてしまう。


これがおそらくスマホゲームのコンセプトではないだろうか。
比べて、PS2の頃のソフトは個性豊かだ。
ボール状の塊に街中のものをくっつけて巨大な塊を作る「塊魂」なんかは斬新すぎるアイデアだ。自らが蚊となって、人間の血を吸うバカゲー「蚊」。圧倒的な自由度と難解なストーリーを持つ「ワンダと巨像」など、多くの実験的なゲームが作られてきた。そのような時代のゲームにどっぷりつかってきたからこそ、ゲーム性二の次のスマートフォンソーシャルゲームに物足りなさを感じてしまうのだろうか。


この前、中古ゲームショップで前から気になっていた「ICO」を100円で手に入れた。今度実感に帰った時、PS2を回収してどっぷりやるぞー。


終わり。

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