農業-IoT「ポケットファーム」の導入-
こんにちは
細野ファームの細野です。
今回は農業のIoTについて
弊社で活用している環境制御装置「ポケットファーム」
を例にお話ししたいと思います。
ポケットファームって?
ポケットファームはハウスをクラウドで一元管理できる環境制御装置です。
今の設備に信号機とメインユニットを接続するだけで、スマートフォンやPCから天窓、側窓、カーテン、暖房機、ミストなどを温度・湿度等条件で制御することができます。
各種センシング・ログ機能、シナリオ機能による柔軟で拡張的な自動制御で管理コスト、ハウス内環境の最適化に役立ちます。
クラウドで管理できるのでお使いのスマートフォンからいつでもハウスの環境をモニタリングすることができます。さらに、コントロールすることも可能です。
低コストでの導入を目標に開発を始め、本体価格85万という価格を実現。
今や環境制御は低コストでの導入ができる時代です。
<ポケットファームのイメージ>
細野ファーム内のポケットファーム
農業の再現性を「環境制御」で
以前にもお話ししたように、農業において重要なことは「再現性」を出すことであると私は考えます。再現性を出せることの一つが「環境制御」です。
これまで、ハウス内の温度・湿度と言った環境条件は"農家の勘"に頼って行われることが多く在りました。しかし、勘は当人以外が汲み取ることが難しく、またその場の外気に応じて調整する方法のため、ログが取りにくい。つまり再現性を持たせることが難しいです。
この環境制御でIoTを導入することで農業の再現性を高められると思います。先ほど紹介した「ポケットファーム」のような装置の導入などのことです。
そして、IoT導入の前提にとして、環境制御や農作物への知識が必要となってきます。逆に言うと、IoTを導入したからといって必ずしも収量や利益が上がるわけではないということです。
以下を併せ持つような方にはIoT環境制御装置の導入をお勧めします
「環境制御の考え方」
「栽培技術・知識」
IoT環境制御装置導入のメリット
実動的コストの削減
収量の増加
まず、施設園芸においてハウスの管理は人コストが多くかかります。
例えば、雨が降ったらカーテンを閉める。通気のために窓を開ける・・・
一日中管理の作業があるので、これをIoT(環境制御装置)導入によって機械に任せることができるようになるのです。
また、環境制御装置は窓の開閉のスピードや頻度の調整が細かく設定できます。これにより温度ムラを少なくすることができるので、温度差に弱い農作物には特に有効です。
次に収量を増やすことについてですが、私たちは当然外気を制御することはできませんので、周辺環境を生育に最適な状態に制御することを考えます。 その際に、
IoT:ハウス内の環境制御
人間:外気の動きの予測+コストの計算=損益分岐点を考えるetc.
というように装置と人間を使い分けることで、生産性と収量を上げることにつながると考えます。
すなわち、人間のコストの考え方はIoTに関わらず営農には必須なのです。
例:冬場でも28度にして収量を増やそうとするとそれに応じてコストも増えるため、損益分岐点を下回る可能性が出る。
このように、
絶対的な[最適]ではなくその場に応じた[最善]を人が考えることが必要です。
つまり、
全てをIoTに任せれば良いのではなく
人間の「経営的視点」が重要になってくるのです。
まとめ
長い期間での経営的な視点と、短い期間で見たトマト自体への知識的な視点を持っている人がIoT技術(環境制御装置)を導入すると生産性、収量を上げることができると思います。
ぜひ、検討してみてはいかがでしょうか。
では、また次回に。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?