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ひとめぼれの罠

もう、半年つづくこれが
そろそろ限界。

ひとめぼれの代償は、無限ループの
罠みたいなものだった。

あの人は、同じ時間・同じ空間にいながら、ずっと距離は離れていて、ずっと意識の中にいる。
自分も生き物なんだって思うけど、本能は近づきたいって言っている。対して理性の私は意識から消したいと思っている。仕事はドライにざくざくしたいから、仕事の私は心を支配する淡い恋愛感情を消したいと抑えつける。

たとえば異動が入ったりしてフロアが変わって彼を見かけることもなくなり、世界が変わってしまったら楽なのかなと思った。そんな矢先、数日姿を見ないことがあった。異動とか出向とか、環境を変える理由はなんだってある。部署が違えば情報なんて何もなくて、もしかしたら…って軽い喪失感を味わった。でも週末をはさんだら、またふつうに席にいた。顔が見れて安心してる。世界が変わっちゃうなんて、間違った感情だったって反省する。

それでも悩む日々はつづくから、たとえばこんな悩みに時間をとられることが無駄なんじゃないかって、仕事の私は もーう無視しよう!視界に入れないようにしよう!なんて思ってもみた。もう振り切って忘れようって。なぜなら近づいて話せる機会があったとき、これは脈がないぞ、って思ったそぶりだったから。諦める理由を見つけられたと思った。

それで翌日はできるだけ視界に入れないで行動したのに、そんな時に限って、あの人は帰り際にきれいな笑顔であいさつしてくれる。。
はい、そこで試合終了。私も笑顔で「おつかれさまです✨」って返しちゃうじゃない。。振り切ることに走りかけた私の気持ちは、結局スタートラインに引き戻されちゃった。

エンドレスって、こういうこと。
罠にかかり続けて苦しい。
ちなみに誰も
私が罠にかかっていることを知らない。
彼も罠の存在を認識してはいないはず。

こんな苦しさから逃げようとするのは
本能だよね。
対する、理性の私は、
逃げたら100%後悔するって解いている。
自分の中のほんの少しの優秀さが
逃げ道を塞いでしまう

向き合う以外どこにも行けないのに
彼に向き合うことが赦されないし、
視界に入る場所だから
常に意識に入って
自ら気持ちを捨てることもできない。

仕事を捨てることも、絶対ない。
成長したい。パワーを削ぎたくないのは真実。
だから両立の道を探してる。

ずっと、きれいに終わらせる方法を求めてきたけれど結局それができなかった。だから今日時点の私は、辛さもぜんぶ最後まで見届けようと思うことに傾いてる。

辛さを感じるのは、生きてる証拠。
きっと何もないより豊かなんだと思う。
罠にだって、きっと意味があるって
信じてみたい。

Aoi314

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