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読書日記

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【読書日記】『存在の耐えられない愛おしさ』

【読書日記】『存在の耐えられない愛おしさ』

 創作大賞2023メディアワークス賞受賞作「パパと私」が収録された伊藤亜和さんの『存在の耐えられない愛おしさ』が先日発売されました。

早速読了したのでその感想を。

私が「パパと私」をnoteで初めて読んだのは創作大賞2023の授賞式の後。受賞者は結果発表のページを見ることができたのだけれど、私は行きの新幹線で小説部門の作品を全部読むので精一杯だった。

「パパと私」伊藤亜和さん、授賞式のコメン

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【読書日記】『悪い月が昇る』

【読書日記】『悪い月が昇る』

5月23日に待望の第4回最恐小説大賞受賞作、海藤文字さんの『悪い月が昇る』が発売されました。

最恐小説大賞は投稿小説サイト「エブリスタ」と竹書房さんのコンテストです。今年ははエイベックスピクチャーズさんも加わったコラボコンテストとして開催されています。

かくいう私、星月渉もこのコンテストの第1回目の受賞者なのですが、手前味噌になってしまうかもしれませんが、なかなか個性的な作品が集まりやすい場所

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【読書日記】『ナースの卯月に視えるもの』

【読書日記】『ナースの卯月に視えるもの』

創作大賞2023別冊文藝春秋賞受賞作、秋谷りんこさんの
『ナースの卯月に視えるもの』が5月8日(水)に発売されました。

noteに掲載されている作品はもちろん受賞発表時に読んでいるのですが、改稿された書籍版を早速読了したので感想を。

舞台は長期療養型病棟。主人公である看護師の卯月咲笑の職場です。noteの原作の第一話を読んだ瞬間に、ああこの著者の方は医療従事者か、もしくはそのご経験がある方なの

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【読書日記】『クリームイエローの海と春キャベツのある家』

【読書日記】『クリームイエローの海と春キャベツのある家』

創作大賞2023朝日新聞出版賞受賞作。
せやま南天さんの『クリームイエローの海と春キャベツのある家』が先日4月5日に発売されました。

noteに掲載されている作品はもちろん受賞発表時に読んでいるのですが、改稿された書籍版を読了したので、その感想を。

物語は家事代行サービスの仕事をはじめて3ヶ月の永井津麦が織野家に向かうところからはじまります。

この織野家はどうもそれまで津麦が訪問したご家庭と

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