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音楽コラム

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#とは

周波数セラピーとは

バイオリンという楽器は弾くたびに、何度も調律を行います。 その日の湿度と温度に左右されるだけではなく、練習の中で弦を指で押さえ、弓でこする度に、ズレが生じるからです。 人間の体もまた然り。 この地球でさえ常に揺れているわけですから、固定されたものなど、ひとつとして存在しないのかもしれません。 音についてお話をするとき、風鈴に例えることがよくあります。 うだるような真夏の暑さの中、音を聴いたからといって、物理的に温度が下がる訳ではありません。ですが「美しい音」が存在す

学びとは100%受け入れる心

今まで延べ200人以上の指導に携わってきた。 バイオリンのレッスンを仕事の主軸にしてきたわけではないので、人数としては少ないほうだと思う。それでもいろいろな方とのご縁をいただき、指導していく中で、揺るぎない自信が生まれたものがある。それは 「わたしは、人から物を教わる、プロフェッショナルだ」 決して教える側ではない(笑) 長年、指導に携わっているかたは、もちろん教え方も一流だと思うのだけれど、なにより学びを受け取る心構えというものを、誰よりも理解していると思う。 な

バイオリンの弓はお馬のしっぽ

レッスン中、生徒さんから 「弓の毛って馬のしっぽなんですよね?」 と聞かれたので 「そのとおりです。弓の毛はお馬さんのしっぽで、バイオリンの弦は羊の腸ですよ〜」 と軽い調子で答えたところ 「え”っ!?」 「あっ・・・」 みたいな気まずい感じに。 グロテスクだったかな、ごめんなちゃい。 バイオリンの弦は、テニスのラケットにも使われているガット弦に、スチールがコイル状に巻かれている。最近はガットではなく金属弦を使う方が多いのだけれど、第2次世界大戦以前はガットが

場を整える

場を整えるとは、物を整える技術のこと。物とは音のこと。 音=周波数を整える方法は至って簡単だ。対象となるモノと向き合い、視る。そして可能であれば触れる。 音の研究を続けていたある日、不思議なことに気がついた。 家の掃除と換気を徹底してから演奏の本番に臨むと、コンサートホールでの音の通りが非常に良いのだ。 外側の現象に影響されるのか、はたまた内面が外へ反映され、引き起こされる結果なのか。 会場へ着くと、まず客席のあらゆる場所から視点をインプットし、座席にかるく触れる。