「理解する」とは何か?

「この問題理解できましたか?」
「この参考書を完璧に理解出来るまでやりましょう」
「丸暗記ではなく、理解しながら覚えましょう」

小学校、中学校、高校で幾度となく耳にした「理解する」という言葉

「そもそも理解するって何?」
「どうなれば"理解した"ってことになるの?」

このように考えたことはないでしょうか?
今回は「理解する」ということについてお話ししていきます。


「理解する」とは?

私が思うに、「理解する」というのは

「自分の言葉で言い換えられる」

ことだと思ってます。
何かを理解したい、あるいは理解しなければならないという状況の時、人は他人から話を聞いたり、本などのツールから知識を得ようとする場合がほとんどです。

その外部からの知識を一旦自分の中に取り入れ、自分の言葉で「再構築」してみましょう。


2パターンの「言い換え」

「言い換え」には2種類あり、

①5W1Hを使って説明する
②別の何かに例える


どちらも分かりやすくするという部分で共通していますが、

①の方は、その情報をより詳しく具体的にすること
②の方は、共通した別の何かに置き換えて納得感を与えること

この点から役割が変わります。
ここからは①と②の具体的な方法についてお話ししていきます。


①5W1Hを使って説明する

この方法の目的は「得たい知識の関係性を明らかにすること」です。
5W1Hというのは

「いつ(when)」
「どこで(where)」
「誰が(who)」
「何を(what)」
「なぜ(why)」
「どのように(How)」

のことですが、これに加えて

「その結果どうなる?(So)」
「何のために?(for)」

なども意識すると良いです。
※全て使う必要はありません。

特に、

「なぜ?(原因)」
「その結果どうなる?(結果)」
「何のために?(目的)」
「どのように?(方法・手段)」

このあたりを中心に説明するのがオススメです。

実際に、中学3年数学で習う「相似」について説明してみましょう。

「相似」とは

・2つの図形を比べた時に
形が一緒だが、大きさが同じもの
のことを指す。(what)

・相似な図形それぞれの比が分かることで、辺の長さや面積を求めることが出来る。(for)

・「合同」の分野とは異なり、相似を見つける難しさもあるため問題として非常に作りやすくしっかり勉強できているかを測るためにはうってつけの分野である。(why)

・相似を見つけるためには、仮説や願望から入ること。
「もしかしたらこの図形とこの図形が相似かもしれない」
「この2つが相似なら話がスムーズに進むのにな」
こう考えることで、相似を立証するための情報集めをしようという意識になるため見つけやすくなる。(How)

・相似比を用いた辺の長さの計算は何度も繰り返して覚えていくしかない。(How)

いきなり全てを説明するのは難しいですが、演習を進めていく中でこのようなポイントを常に意識して少しずつ増やしていきましょう。


②別の何かに例える

この方法の目的は「本当に大事なポイントが掴めているか」を確かめるためです。
関係性が明らかになっても、本当に理解できているかを判断するのはなかなか難しいものです。

そのため、より分かりやすいものに例えることが出来るか、というものがその指標になります。

先ほどの相似を例にしてみましょう。

相似を分かりやすく例えると

・野球ボールとサッカーボール
形は同じ球だけど、サイズが違う。
この時野球ボールの直径とサッカーボールの直径の比が相似比という事になる。

・他にはプラモデルや模型の1/1000モデルとか1/2500モデルも同じように相似の分野が使われている。

・いきなり実サイズで考えるのが難しい時、
小さい模型で形を作れば、実際の材料を1000倍、2500倍して考えることが出来る。

実際の高校入試で点数が取れるような具体例ではないのですが、相似というものがどういうものなのかを説明する時には、このように現実にある何かに例えると相手にも伝わりやすいですし、自分も理解がしやすくなります。


まとめ

「理解する」というのは

「自分の言葉で言い換えられる」

ということ。

そして「自分の言葉で言い換える」方法は

①5W1Hを使って説明する
②別の何かに例える

ここが出来たかどうかを基準に進めてもらえれば理解度のチェックがスムーズに進みます。

自分の理解を確かめる上でも、相手の理解を確かめる上でも役立ちますので、ぜひ活用してみてください。


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