コンポスト、はじめました
「地球環境に優しいってなんなん?」いつも頭の片隅にある疑問。
高校生の頃、レイチェル・カーソン氏の著書『沈黙の春』を読んで衝撃を受けてから、考え続けているけれど答えは出ていない。
環境に優しい日用品を選び、エコバッグやマイボトルを持ち歩き、できるだけ徒歩や自転車ででかけるなど、個人でできる「環境に優しい生活」は実践しているつもり。だけど、なんだかふわっとしていて、本当に地球に優しいのかなぁといまいち自信が持てなかった。
だが、1か月ほど前にコンポストで堆肥をつくりはじめて「これは地球環境に優しい、答えのひとつかもしれない」と思いはじめた。
私が利用しているのは、キッチンやベランダに置ける不織布のコンポスト。基材に生ごみ、土、発酵促進剤を投入し、時々かき混ぜて熟成させれば完成という初心者でも簡単にはじめられるもの。
まだ 1/3 くらいしか埋まっていないが、底に熱を感じたり、かき混ぜる時に分解が進んでいない食材がわかったりして、すでに変化を感じられておもしろい。生きてるんだよなぁ。
周りから「コンポストには向かないよ」と言われていた三日坊主気質の私だが、今のところかき混ぜを忘れたことはない。このままうまく堆肥ができれば、敷居が高かった「ぬか床」にも挑戦できそうな気がする。
そういえば、コンポストをはじめてからこれまで以上に食材を大切にするようになった。いままで何も考えずに捨てていた茎なども「炒めれば食べられるかも。スープにできるかも。」と考えて利用するようになったし、野菜や果物の皮は極力薄く切るようになった。これまで、不器用を言い訳に分厚く皮を剥いてきた自分が恥ずかしい。
堆肥にできるとはいえ分解にも限界があるんだし、できるだけごみを減らそうと意識すると「食材に無駄な部分なんかない」という言葉が腹落ちしてくる。いままでどれだけ食材を無駄にしてきたんだろう。
生ごみが減ると、家庭ごみはこれまでの半分になった。
まだ先の話だが、堆肥が完成したらベランダガーデンで使うつもりだ。いまも大切に育てている野菜やハーブ、植物に自分の作った肥料がブレンドされるとものすごく愛着が湧くだろうなと今からワクワクしている。
生ごみを投入すると簡単に堆肥が作れるコンポストロボができて、一家に一台常駐すればもっとごみが減るかもしれないな、なんてコンポストを通していろんな未来へ思いを馳せる今日この頃なのである。