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アジア現地採用インタビュー! 【香港編】

おかげさまで好評連載中のインタビュー企画!

4ヶ国目の現地採用エピソードは、香港のいけさん。

香港で約10年暮らして永住権を取得(香港は就労ビザで7年働けば永住権の申請ができます)

転職やMBA修了を経て、現在は東京でのお仕事を選んだいけさんですが、その経緯や胸中などを詳しくおうかがいしました!

*本記事では1香港ドル=15円で換算しています。

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自己紹介

いけです。よろしくお願いします。

大学卒業後東京で4年働いて、海外で働こうと思い香港での仕事を探しました。
なんで香港かというと、給料や待遇が東京での仕事と同じか高水準であること、当時の出張で香港に行ったことがあって街の雰囲気が気に入ったからです。

香港での1社目は半年で退職、その次の企業では8年ぐらい働きました。
37歳のときにMBAを取得するため、HKUST(香港科技大学)に1年半くらい通いました。

MBA取得後にまた香港で働き始めましたが、そこから転職して現在は日本で働いています。

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香港現地採用の特徴

香港の現地採用の特徴は、なんといってもまず給料。
東京と同じくらいかそれ以上の水準の給料がもらえるのは、アジアの現地採用では珍しい方だと思います。

職種業種にもよりますが、20代で実務経験があれば大体2万〜2.5万香港ドル(約30万〜37.5万円)。
ボーナスがある企業も多く、年収は給料15ヶ月分といった感覚です。

国際金融都市といわれる香港、日本での金融系の経験があれば、求人はたくさんあります。私も東京で働いていた時は証券会社だったので、当時の仕事は転職エージェント経由ですぐに見つかりました。

そうはいっても家賃も高いです。
一人暮らしなら1万香港ドル(約15万円)
ファミリータイプなら1.5万〜2万香港ドル(約22.5万〜30万円)です。

アジアの国際都市である香港では、国籍や人種問わず、経験と能力さえあればフェアに戦えます。
香港で経験を積めばグローバル人材になれると言われますが、まさにその通りだと思います。

香港人の働き方はメリハリがすごい。仕事が早くて定時にさっさと帰るのが基本、残業はしません。

家族やパートナーを大切にする文化で、定時に帰ってそれぞれの時間を大切にしています。

仕事では基本的に全部英語です。
香港人は広東語もしゃべるし、日系企業で優秀な人材はさらに日本語も話します。

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37歳でMBA取得

MBAを取得したいと考えたのは、35歳くらいのときでした。

大学卒業から10年ちょっと、働きつづけるなかで
上司に教えられたことや、自分が決めてやってきたことが本当に良かったのかどうか
このタイミングで振り返り、そして学び直したいと思いました。

MBAの学習期間で良かった事は、志を共にする仲間と共に学べたこと。
キャリアアップしたいという明確な目標があるクラスメートと、毎日のようにグループワークで切磋琢磨したあの時間は、かけがえのない貴重な経験です。

MBAを取得して変わったことといえば、MBAがあれば応募できる求人情報というのがあったこととか。
でもそれは単に入り口が開いたというだけで、最終的には自分次第だなといくつも面接を受けるなかで感じました。

転職エージェントにも、「MBAとったからってすぐに給料が上がるとかそういうもんじゃないですからね」とバッサリ言われました。
全くその通りだと思います。

HKUST(香港科技大学)のMBAプログラムにはフルタイムとパートタイムの2コースがあり、私はフルタイムを選びました。

思い切って仕事を辞めてフルタイムで通学して学ぼうと決めたのは、オンラインコースではなくリアルで接して感じて学ぶことの方が多いと思ったこと、そしてフルタイムの学生の方がずっと意欲が高いことが主な理由です。

働きながら通うパートタイムのコースや、ほかの学校のオンラインスクールという方法もあったけど、そちらは安全路線を選択するというか、保守的な人が多いイメージで。

私はやるならとことんやってみたかった。
その結果、仕事を辞めてフルタイムで通うことを決断しました。

妻と3人の子供がいるんですが、MBAでもう一度学びたいというのは何年も話していたので、仕事を辞めてフルタイムで通う事を妻は応援してくれました。

「やったらいいじゃない」と。

家族には本当に感謝しています。

インターナショナルスクールでの教育 

第一子が去年、インターナショナルスクールに入学しました。
香港での教育は、ほかにもローカル校と日本人学校という選択肢があります。

地元の香港人が通うローカル校は、昔ながらの詰め込み教育といった雰囲気で子供がつらそうな印象でした。

日本人学校は、いつかは日本に帰るんだったらいいけど、我が家は日本に帰る予定は今のところないなあと。

インターナショナルスクールの先生方は、北米や欧米からやってきたプロフェッショナルばかりです。香港人の先生は1人もいません。

熱心な先生方の指導のもと、小学校1年生の子供が実験や考察、レポートをまとめたりするのを見ていると、教育ってすごいなと思います。

それから英語力。
ネイティブによる授業を毎日受けていると、うちの子供の英語力はすでに私たち両親よりずっと上手くなっています。
いいぞ、どんどんやれって感じです。

学費は高いですが、毎日学校が楽しくて仕方がないという子どもの様子を見ると、インターナショナルスクールに行かせて良かったなと思います。

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香港現地採用から日本へ転職を決意

MBAを卒業後、いろいろ考えて東京で働き始めました。
香港での仕事もあったんですが、なかなかやりたい仕事が見つかりませんでした。

MBA入る前と、修了してからもやりたかったのは経営企画。

なんていうか、社内の人を巻き込んで部署を横断するような大きなプロジェクトを進めることにやりがいや面白さを感じます。

転職エージェントで紹介された香港での仕事は、役割分担がハッキリしている金融系のポジションのひとつで、今やりたいことじゃないなと。

現在は東京のベンチャー企業で、まさに経営企画として働いています。社長と直接意見を交わしながらプロジェクトを企画立案したり、リモートワークや定期的な香港の家族に会いに行くことにも理解がもらえて、ありがたいかぎりです。

安く便利に移動できる時代になったので、香港でも日本でもあんまり変わらないかなぁと感じるようになりました。

はじめての海外就職も、37歳でのMBA入学も、今回の転職も
やりたいと思ったからやった
シンプルにそれだけです。

そして、それらをすべて実現できたのがアジアの国際都市、香港がもたらしてくれたものだと思っています。

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