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2021年に深センで飲食店経営をはじめる理由

突然ですが、来週から深センの南山区で「mosaic」というバーを経営します。
実はこのお店、もともとあったものを引き継ぎという形で譲り受けたものなんです。

きっかけは、元店長・シンさんのツイート。

これを見た瞬間に「よくわからないけどめっちゃおもしろそう!」と心が動き出しました。そこから現実的になり、計算したりシュミレーションしたり、はたまた妄想したりして(現実的?)、実際に交渉や契約を経て、現在はプレオープンの準備中です。

ツイートを見てからプレオープンまで、わずか1ヶ月でほぼ実現!
さすが中国しかも深セン、驚異のスピード感!

なんでいきなりバー経営なの?
中国で未経験からビジネスを始めるってどうなの?

事前に打ち明けた友人からは質問の集中砲火。
そうですよね、ワケわからんですよね。そして気になりますよね。

というわけで今回は、素人がいきなりバー経営をはじめる、しかも中国で、その経緯と理由についてお話ししてみたいと思います。

理由1 ワクワクした

最初にして最大の理由がコレです。
できるのかな、うまくいかなかったら、という不安や心配もめちゃくちゃある。だけど「ダメだったらそれはそれで経験値!」って思った途端にワクワクが突き進む。

シンガポール、日本、深センで転職や、結婚したいと思った大きな決断から、毎日の小さな選択まで、基本的に「この道を進むことに自分はワクワクするかどうか」で決めることにしています。

できるかどうか、よりも、やりたいかどうか。現実的な計算は具体的な話はあとからどうにでもできます。
むしろ、どんなにリアルで実現可能なことでも、誰かにすすめられたりしても、ワクワクしなければやりません。

客観よりも主観で判断。
他人軸じゃなくて自分軸。

ワクワクしたことだけを選択しつづけて、ワクワクしないことを全力回避しまくった結果。
どうでもいい人の意見をスルーして、理不尽な我慢も激減して、楽しい毎日を過ごせるようになりました。

理由2 素晴らしい経験値になるよコレ! という確信

はじめての経営、しかも中国深センで。中国語ゼロなのに。
はじめてのことだらけで、未知数すぎる。コレって絶対ひとつ残らず貴重な学びになる!

ワクワクした動機のうちのひとつがこれです。
うまくいったら「こうやったらうまくいくのか」という経験値になるし
うまくいかなかったら「こうやったら失敗するのか」という経験値。

いいことも悪いことも、何が起きようが、今すぐ大量にしかも超スピードで、これからの人生に必ず役立つ経験値をザクザク稼げる。

これからますます新しいことに挑戦するためにも、もらえる経験値は今からひとつでも多くもらっておきたい。
これから起きる全てのことを経験値に換算しよう、そしてそれをもとに成長しようと決めました。

実際に、やると決めてからは初体験やハプニングの連続で、開店準備の時点で経験値が貯まりまくり。レベルアップのファンファーレが脳内で鳴りっぱなしです。

理由3 結婚=最強の中国人パートナーを獲得

シンガポールや香港といった外資や外国人の新規参入ウェルカムな地域とは違って
中国ビジネスは、基本的に中国人がいないとできない仕組みになっています。(例外もあります)

というわけで、中国でなにかビジネスを始めたいときには、中国人パートナーを探す、というのが第一関門。
この中国人パートナーと上手くやっていけるかどうかも重要なポイントです。

あれ?
最強の中国人パートナー=旦那!
ばっちりやん!
ビジネスやるしかないやん!

このバー経営の話を見かけたのが、入籍手続きが終わって1週間足らずのことでした。
人によって、この状況をどう捉えるかはさまざまだと思いますが、「タイミングがぴったりやん!」とガッツポーズしたのは私です。

もしも、現在まだ交際中や婚約中だったら、こんなに大きな決断をふたりですることはなかったと思います。
契約の手続きや名義は全てヤンくんになるので、経営がうまくいったらいいけど、何かが起きたときに当事者になるのも彼です。

今までは私ひとりの責任でよかったけど、これからは家族の責任になるんだな、と冷静になってから、家族会議の時間をたくさん設けました。

こうして中国旦那ヤンくんは、大切な家族であると同時に重要なビジネスパートナーにもなりました。

理由4 このお店を継続させたいと強く思った

深セン南山区にある「mosaic」というバーの近くには、アリババと並ぶ中国の巨大IT企業テンセントがあり、そのそばにはテンセント創始者・ポニーマー(馬化騰)の出身校である深セン大学もあります。
お店の前の道路はずっと工事中でしたが、最近やっと工事が終わってフタを開けてみると、新しい地下鉄の駅が目の前に出現しました。
つまりアクセス便利な好立地!

「mosaic」の店名は、さまざまな色や形が異なる素材がキャンパスの上に集まってひとつのアートを成す、というモザイクアートのように、いろんな人が集まって交流する空間になることを目指してつけられたそうです。

そのコンセプト、めっちゃいい! もうそのまま続けたい!
元店長シンさんに質問をして説明を受けたときに思いました。なのでmosaicはmosaicのままで、バージョンアップで進化させて続けていくつもりです。

理由5 元店長、元スタッフ、お客さん。みんな優しい

「お店、継続してやりたいです!」
そう言って元店長のシンさんに連絡をした日から、話を聞いてくれて、相談にのってくれて、具体的なアドバイスもくれて。
経営はもちろん、バーやカクテルについても何も知らない私に、ひとつひとつ親切に教えてくれます。
そして「手伝いますよ!」と申し出てくれる元スタッフはもはや天使にしか見えません。お客さんたちも、「お店に行くからね!」「友達たくさん誘うね」と応援いっぱいムードです。もうここで泣きたい。嬉しすぎて。

私ひとりだけでできることはなにもなくて、契約や準備はもちろん、開店してからだって、誰かのサポートや優しさに支えられまくっています。

バー経営をしようと決意しなかったら、このたくさんの優しさに触れる機会もなかったのかもなと考えたら、やっぱり決意してよかったなと感じました。

理由6 この人たちと一緒なら大丈夫かもしれない

日本で飲食店経営するとしたら、ここまですばやくできなかったと思います。

このすばやさはもちろん、中国語ゼロで中国で店舗経営が実現できるのも、共同パートナーであり夫のヤンくんをはじめ、たくさんの方々の協力のおかげです。

「迷惑をかけるといけないから」「なんか悪いから」と、物心ついたころから潜在意識にしみしみになっている日本式の自責の念。
今回はコレをとことん取り払って、ひとりじゃなにもできない、というところからスタートしたら、全く違う風景が見えてきました。

この人たちがいるなら大丈夫かもしれない。
海外移住も転職も、これまで全部ひとりでやってきた私が、ここにきて誰かと一緒に、みんなで一緒にひとつのことに取り組もうとしている。

そのほかにもたくさんの理由があって、不安も心配もあって、全部まるごと考えて。
最後にワクワクしか残らなかったので、素人が深センでバー経営をいよいよはじめますよー!


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