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私の考えごと | 2020年1月〜3月

2020年1月〜3月のFB投稿から、今読んで面白く感じたものを抜き書きしました。青木耕平さんのnote にヒントをいただいたものです。

2020年1月5日
【英会話より英文読解力】
英会話を習いたいっていう話を聞くたび、じっさい英会話が必要な場面ってどれくらいあるのかな、って素朴に疑問に思う。
英会話よりも、英文で記事や本が抵抗なく読める読解力を身につけることをお勧めしたいのよね。和訳せずに、英文をそのまま理解するスキル。
時々刻々、日本語の何倍もの英文記事がネットを流れている。英文が読めるって、毎日使えるスキルです。
読んでいれば語彙も構文もどんどんインプットされるので、会話にも役立ちます。
たまの海外旅行のための英会話より、毎日のための英文読解力。

2020年1月10日
PR = Public Relations は、「広報」だけでなく「広聴」と本来セットだと教えてもらった。Relations = 関係づくりだもんね。聴くは大事。
広聴とは:
広報の重要な機能の1つ。公衆の声を聞き、経営に反映させる世論の収集活動(社外情報のインプット)とともに、社内の情報収集、蓄積(社内情報のインプット)も行う。

2020年1月11日
【まわりの価値観と自分がずれてる場合の対応3種】
1)下戸だけど、飲み会には行く。無理して飲むことはしない。周りが酔ってて私はシラフでも、楽しく過ごせる。
2)外国人として、アメリカで暮らす。無理はしなかったけど、アメリカ化したほうが暮らしやすいよなあと感じたり、逆に自分のアイデンティティーを強く意識したり、揺れた。それなりに楽しく過ごしてきた。
3)女性だけど、男性優位な仕事場で働く。かつてはあらゆる行動がジェンダーと紐づく価値観だったから、なるべく「女っぽさ」を消して「男と同じように扱ってください」オーラを出してた。世の中の価値観が変わってきて、そこまでしなくて良くなったけど、自分の中で育ててしまった歪みは、意外に根深い。
ぜんぶ、「下戸だけど飲み会も楽しい」スタンスに、自分がなっていけると、もっと楽になるんだろうなあ。

2020年1月15日
「話し合い」は「聴き合い」と思って臨んでみようかと。

2020年1月16日
迷惑をかけないように。
いっしょうけんめい頑張る。
(つらくても)我慢する。
私がいまいち馴染めない、日本の美徳。
これ、子どもにも大人にもよくかける言葉ですよね。
ちなみに英語にはぴったりくる表現はない。訳せたとしても、日頃子どもにかける言葉じゃないです。
特に「迷惑をかけない」は、気になる。人は互いに関わり合って生きていく以上、「迷惑」は必然。「迷惑をかけない」を追い求めると、誰とも関われなくなってしまう。
「迷惑をかけ」ても関係が続くようにするには、うまく迷惑をかけたり、相手の世話を出来るようなお作法というか、お約束やスキルが必要だ。迷惑をかけないことを教えるより、そういうお作法を基盤にしたい。
「迷惑をかけない」と言う美徳ここまで強調されなければ、残り2つはそれほどマイナスに働かない気がする。
この3つの美徳が、ちょっと強調されすぎて、健全な組織の変化を邪魔してないかしら。私たちの生きにくさを助長してないかしら

2020年1月18日
進次郎さんの育休取得、私はとても嬉しい。反対する人たちの意見には賛成できないけど、「男女分業」意識と「仕事第一主義」は、私の中にも固定概念として、ある。その点で、反対意見の人と私は、繋がってるんじゃないか。
日本の男性育休制度は世界一だけど取得率は世界最低レベルなこととか、「上司や人事部が取得できる環境を整えてくれたら、取る」という男性が多いという調査結果なんかも入れて、note 書きました。

2020年1月21日
女性活躍まわりとか、男性の育休の議論で、取り組みの背景を
「少子化な中、女性にもっと子どもを産んでもらわないといけないから。
 労働人口が減少する中、女性に働いてもらって労働人口を確保する必要があるから。
 年金を支えてもらわないといけないし」
と書いておられる方々をお見受けする。
年齢的にはシニア層の方から、若いこれから親になろうとする方まで、さまざまです。そういう方は、もし日本で少子化や労働人口減、年金制度の課題が取り沙汰されてなかったら、日本は女性活躍推進をここまでする必要なかった、と考えておられるのかなあ。
純粋な疑問。

2020年1月28日
上野千鶴子さんの言葉を引用:
「――働く女性は3000万人を超えましたが、6割が非正規雇用です。男女の賃金格差も大きな問題です。
「シンプルな解決方法があります。最低賃金を全国一律で1500円にすること。年2000時間で300万円の収入になります。この年収額は夫婦の関係を変える分岐点です。パートナーの年収が300万円を超えると生活水準が変わり、お互い相手が辞めないように、という力学が働きます」」

2020年2月1日
女性の自己肯定感が低いという声をよく聞く。
男は仕事、女は家庭と言う性別役割分担意識がまだ根強い。その一方で、女性も男性と同じように学校でも仕事も評価をされる。
多くの女性にとって、仕事頑張るとモテがら遠ざかる。良い妻良い母のイメージから遠ざかる。プライベートを頑張れば、職場でモチベーションが低いと評価が下がる。多くの男性にとって仕事ができるとモテたり、家庭で頼られたりするのとは逆だ。
ダブルスタンダードで混乱するんですよね。そりゃ、自己肯定感も持ちようがないわ。

2020年2月5日
提案しても意味ない。誠にその通り。だって、提案って「こちらこやりたいこと」でしょう?それより、聞くに徹する。
ーー引用ーー
アドバイスを求められたら「何をやりたいんですか?」と質問ばかりをするようになった。
要するに「やりたいことだけやってもらう」ようにした。
そして、驚くべきことに、私が提案をやめ、質問するようになってから仕事の依頼は急増した。
「提案」ではなく「質問」であれば、相手はこちらを「敵」とは認識しない。
だから、コンサルタントは提案せず、相手に喋らせて聞くだけでよい。
そして、期を見て「提案したいこと」の話題になったときに、
「なにか不安な点や、手伝ってほしいことはありますか?」と聞く。
ーーー

2020年2月11日
【帰属意識とモチベーションは「混ぜるなキケン」】
できる人のところに仕事は集まりがち。その人はやりとりする相手も多い。いろんな人に話しかけられてコミュニケーションが多くなる。
そうでない人のところには、最低限の仕事しかない。やりとりする相手は限られる。
仕事が「できる」「できない」は、実は相対評価だ。職場に良い人材が入ってきて、これまで「できる」とされていた人が「そうでない」位置づけに変わることもある。事業の方向性が変わって、これまで「そうでない」位置づけだった人が「できる人」に変わることもある。
人は集団に属してないと、生きていけない。集団から外れると不安になる。集団に属してるかどうかは、まずはコミュニケーション量で感じ取る。
職場のように、自分とは関係ない事業の都合で、自分の位置づけが変わり自分を取り巻くコミュニケーションの量が変わるようなところに、「集団への個人的な帰属意識」を持ちすぎるのは、だから危ないのだ。職場の都合で、人としての自分の存在が脅かされるなんて。
組織のリーダーも、メンバーに帰属意識を求めすぎるのは、無責任だということになる。特に、できる人のところに仕事が集まるのを良しとする(多くの)組織では。
以上を踏まえると、「モチベーション」って、「帰属意識」と切り離して扱いたいと思うのよねー。
帰属意識が高まればモチベーションは高まるのだけど、職場でそれは、禁じ手かもしれぬ。

2020年2月16日
携帯電話やメールがなかった時代の逸話として、よく、「好きな子の家にドキドキしながら電話をかけ、めんどくさい親を突破する」エピソードが語られる。
それよりもっと、若い人にびっくりされるのは、「会社の固定電話に私用がかかってくる」状況。
例えば学生時代の友人とのランチの約束をするのも、会社の固定電話を使って連絡を取り合っていたでしょ?先輩が離席している時に代わりにでた電話が、あきらかに合コンの相談だって分かったりしてたじゃないですか。課長がしょっちゅう一緒に飲みに行く同期も把握してた。すべて、職場の固定電話を通っていた。
というか、自分でもびっくりなんだけど 笑
ーーー
これ、「東京ラブストーリー」をネット配信で観た年下の友人から、「篠田さん、江口洋介と織田裕二がお互いの職場にやたら電話かけあってるんですけど、あれはリアル?フィクション?」と確認されたのがきっかけで、気づいたんです。

2020年2月28日
1年前の投稿。身が引き締まりますなあ。
「選べない」という言葉には、「可能性が狭い」という制約感よりも「要請される」謙虚さを感じたのですよね。天命を知る、に近い。
ーー引用ーー
「50歳代は、実は仕事を選べない。世の中が自分に選んでくれた仕事、要請した仕事しかできない。」
ビジネススクールの先輩の言葉。どういう仕事が要請されるかは、30歳代、40歳代の自分しだいだ、と。
先輩の表現は逆説的だけれど、仕事=世の中に価値をもたらすもの=世の中に要請されたものだと思うと、極めてまっとうなお話。
若いうちは、提供できる価値が小さくても将来ポテンシャルを見込まれて仕事のチャンスが頂けた。50歳代は、将来ポテンシャルを見込まれてのチャンスではなく、今ここで提供する価値を世の中は期待する。そういうことだと理解した。

2020年3月3日
つい先月くらいまで、日本企業ではリモートワークができない理由がたくさん議論されていたけど、あれは、皆さんどうされてますか?
労務管理、情報漏洩リスク、仕事ぶりの評価、チーム内コミュニケーションなどなど。できない理由がたくさんあったはず。
茶化してるんじゃなく、真面目な疑問です。
だって、もし本当はちゃんと手当てできてないのに、非常時だから見切り発車してるんだと、早晩歪みが出てくる。そのせいで「だからリモートはダメなんだ」みたいになったら、もったいなすぎるなあ、と思ってまして。

2020年3月12日
数人でコラボレーションしようという時、すごく有効な「濱口秀司方式」(勝手に命名)。よく活用させていただいています。
1)20分、一人ずつで静かに考える。
2)それぞれのアイディアをさっと共有する。
3)それらとは違う新しいアイディアを、20分、一人ずつで静かに考える。
4)新しいそれぞれのアイディアをさっと共有する。
5)20分でチームとしてのアイディアを作り上げる。

2020年3月14日
「いうことを聞きなさい」は「従いなさい」の意味。
英語でもListen to me は、日本語と同じように obey の意味を持つことがある。
一方、「話をきいてもらった」は、「耳を傾けてもらった」、受けとめてもらったの意味。
聞く = 従う の枠組みには、上下の力関係がある。
聴く =受け止める の枠組みは、フラットだ。

2020年3月21日
ロックフェラーの石油事業も、
カーネギーの鉄鋼事業も、
「株式会社」ではない。
なぜなら、株式会社は違法だったから。

2020年3月29日
【資本主義と株式会社は、必ずしもセットじゃないのね】
きっかけがあって、株式会社の歴史を調べてたら面白くなっちゃって、とりあえず知ったことを書きました。
間違いや重要事実の漏れがあるかもしれない。お気づきの点があれば、コメントしていただけると、うれしいです。
チラッと書いたけれど、資本主義と現代の株式会社は、必ずしもセットではないんだなあ、と認識しました。
資本主義にも、所有と経営の分離は危ないからダメでしょ、という時代があった。そこはOKになっても、1株一票じゃなくて株主ひとり一票の民主主義的な時代があった。
資本主義を論ずる学識者にとっては、当たり前のことなのかもしれないけど、私は知らなかった。今の世の中に問題意識を持って「資本主義は行き詰まった」と議論してる人とかの中にも、私と同じように、今の株主会社の設計を暗黙の前提にして「資本主義」って言ってるかもしれないですね。

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