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DIVA... 天空からの歌声

「私ね、一生、歌うと決めた時、そうしたら*声*がやってきたの。」

スコットランドの音楽一家に育った彼女、お父さんは歌手だと言っていた。

初めて会った時から、何となく気があって、仲良しになった。

彼女は友達の太鼓叩きの元カノで、その時は、彼も彼女も別々のパートナーとそれぞれの道を歩んでいたのだが、たまたまイギリス人の彼氏とともに来日していて偶然出会ったのだ。

やってきた声って、どんな声なんだろう?

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天空からの声、伸びやかで大空に広がるような澄んだ声・・・♪

DIVA...それは、歌姫、プリマドンナ、特別な才能を持つ女性のことを言う

その頃は、とても景気がよかったので彼に「ホシノハナのHPに使う曲を彼女のボーカルで創って欲しい♪」と図々しいお願いをした。

「曲はやってくるものだから、いつになるか分からないけど、それでも良いなら・・・」

「暇ができたらで、いつでも良いからね。」

と別れたが、ミュージシャンの彼は右脳人間で忘れっぽい性格、いつものごとくそれきり連絡はなく、私も忙しい毎日でそんなことは忘れていた。

ある日、突然彼から小さなMDが届いた。

彼女の声だけで構成された美しい調べ

曲がやってきたんだね。

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そして、その後、彼女の若い生命が天に召されたと聞いた。

私はMDを大切な箱に入れて、大事にしまっておいたのだが、行方不明になってしまった。

でもね、今でも、私の中で、その曲と彼女の奏でた歌声を覚えているよ。

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荒涼とした砂漠の中で小さな花が咲いた

その芳しい香りは世界中に広がり、どこからか鳥がやってきた

鳥は翼を広げ種を運び、いつしか砂漠は花園になった

Deeva...心優しき歌姫よ

彼女は今でも天国であの美しい声で歌を奏でているのだろうか?

「一生歌うと決心したら*声*がやってきたの」

一度あっただけのスコットランドの歌姫

私はあなたの美しい歌声を忘れない。

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