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53歳、初めてワンピースを買う

2021年、怒濤の夏が過ぎ、秋がやってきました。
粉瘤が化膿したり、白目に出血したり、やけに手足が冷えたりといろんなことが起こりました。10月からは脱毛も始まり、掃除機に吸い込まれる髪の毛でゴミの色がグレーから黒になりました。おまけにプリンター、電子レンジ、洗濯機が故障。振り返ると色々あったなぁ…

さて、人間、何かをついつい目で追ってしまうことがあると思うのですが(え?ないですか)
この頃わたしがつい目で追っていたのは「車」と「丈の長い衣類の女性」でした。

こんな感じの人。(中川政七商店のサイトに飛びます)

なんで気になるのか全然わかっちゃいなかった。だけど「気になることの中にやってみたいことがある」ようなのです。

え? まさかわたしはこういうファッションをしたいのか?

昔を知る友人知人はのけぞると思います。だって学生の頃から実用一辺倒、結婚後は無印良品とユニクロとエドウィンだけで過ごしたようなものです(スーツに至っては頂き物の一着のみ)。だけど夏頃からどうにも着たい服が無いような感覚に陥っていました。あれほど親しんだジーンズなのに、はきたくない。

通院のついでにウインドウを眺めても、これというものもなく、体調も安定していないし何より当時は大学生が二人!!金銭的にもそれどころじゃなかったのです。

ですが、あるきっかけで服を買うことになりました。
それもワイン色のニットワンピースです。マジか…。
ユニクロで見つけて…値段が手頃だったのもありますが、色も形も良かったのです。

不思議な高揚感がありました。何しろ女性っぽい柔らかなラインの洋服なんて初めてです。

やや(いやかなり)浮ついた感じで家に帰り、着てみました。
上にロングシャツを羽織り…
「これは良いのではないだろうか。思った以上に似合ってるかも!」

「実用的で無難な服を着る」「目立たないように着る」ことから、「自分が着たい服を着る」に転換した瞬間でした。

こういう服が着たかったのか…それで目で追っていたんだ。
身体は教えてくれていたのに、頭はそれを無視していたことに、ここで気づきます。

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