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教壇に立ち続ける 120・終 来年度に向けて【note限定記事】

テスト明けに5連休をぶちかましました。まあ、採点も終わっているし、いいよね。どうも星野です。今日は連続投稿日、ひとつめのお題は「来年度に向けて」というテーマで学校(高校)教育の話をします。まだまだ書きますのでお楽しみに。たくさんの方にフォローしてもらっているので、何か学びを分け与えられる文章を書けるように頑張ります。この記事を読んで、参考になったなーとか、いいなと思って頂けたらサポートをお願いします。minneとFantiaはこちら。今日ちゃんと更新するから!! するから!! 短い休みを使って書くからーーー!!!

事の発端

来年度から私は常勤講師として新しい学校で働き始めます。今までいたところは、勉強よりも部活動中心で、基礎学力の定着もままならないような状況の場所でした。私自身は部活動の経験が乏しく、また教員が働きすぎる原因の一つに部活動があると思っているので、部活動には懐疑的なまなざしを向けていますが、雇ってもらえたのだから仕方がないと2年間教えました。どちらかといえば定時制の生徒たちの、勉強に対する良くも悪くも素直な姿勢が好ましかったので、定時制で働けるならそれが一番よかった。けれども学閥の関係で私はキャリアアップが見込めなかったのです。そのため、収入を安定させるという意味でも別のところで頑張るしかない! と一念発起し試験を受けて何とか採用してもらえることになりました。その学校は定時制に雰囲気が似ていたので、やはりご縁だったのでしょう。私はもう塾講師時代に受験指導を嫌というほどやってきたので、もうそれはいいかな……と思っていましたし、ちょうどよかったです。一番速い電車なら40分間座っているだけで学校の最寄駅まで着くし、15分歩けば学校だし、周りにちゃんとコンビニがあるし、交通費も出るし、健康保険もあるし……やっぱり常勤職って待遇が全然違いますね。

新天地の様子はこんな感じ

次の学校では大々的な模擬授業による研修や、学校内の分掌に関わる研修、打ち合わせ等、かなり綿密に教えてくれるそうなので、学べることはすべて吸収したいな、と思っています。今の勤務先の先生は、手厚く研修を行う学校の姿勢を羨ましがっていたので、常勤職以上の研修制度は学校によるものなのかもしれません。そして、学校の「基礎学力をつける」という指導方針に非常に共感したというか、そういうのがやりたいのだと使命感を勝手に感じて、次の勤務先に飛び込みます。

私の課題……それは「何のために学ぶのか」

今の勤務先がまさにそうなのですが、「高校3年になっても品詞分解を知らない生徒が文学部に進学する」などという危機的な状況が起きています。本来学校は、教科教育を指導する目的で存在しており、初等教育などでは規則正しい生活や集団生活の仕方を指導する(もちろん、中等教育でもそういった生活指導はしますが、もうちょっと内容が複雑にはなります)場所です。部活動が悪いとは言いませんが、それが中心になる――いわば文武両道の「武」に寄りすぎている部分が非常に個人的には腹立たしくて……私が常勤になれない以上、あの学校を変えていくことは難しいと判断し、戦略的撤退を試みました。

何のために勉強をするのだろうか、と生徒は常々考えるでしょうし、私もそれに答えられるよう準備はしているつもりです。
私の答えは単純で、「生きていくため」です。社会生活を営むうえで常識的に知っておかなければならないルール(言語学等で言われる専門用語を使うのならば「コード」になるでしょう)を学び、将来自分の好きなことをしてお金を稼ぐために、幅広い知識が必要になる……と私は考えています。例えば理科や家庭科の知識は生命維持に必要な知識です(これは八神さんもご指摘されていました)。数学も、社会を動かすシステムの根幹を支えているし、論理学の考え方は国語にも繋がる部分があります。そして言葉を使って意思疎通を図ったり、自国・他国問わず多くの歴史を学んでそこから自分の生活に活かせる先人の知恵を得る。それだけでも十分すぎるくらいに、勉強する意義はあると思うのです。
それをおざなりにする今の勤務先の姿勢が嫌いですし、次の勤務先では生徒に「学ぶ楽しさ」を知ってもらいたいと思っています。

来年度実現したいこと

来年度の目標は大きくみっつ。「慣れる」「活かす」「調整する」です。
「慣れる」は、新しい環境や新しい生活の様式など、知覚できるあらゆるものと向き合って、自分の中で体と心に「社会人としての生活」を慣れさせる、ということです。非常勤ライフは気楽なものでしたが、そうは言っていられないので、無理のない範囲で自己管理をしながら労働していきます。レッツ手抜きの社畜生活。
「活かす」は、今までの経験を活かして指導をすることを指していますが、それ以上に「新しく学んだことを活かす」ということもやっていきたいと思っています。校務分掌も部活動も、すべて自分の責任で動かすことになりますから、どうしたらいいのかすぐに連絡して相談して、自分の中に無かった新しいものの見方を取り入れて、すぐに応用できる即戦力になりたいなということです。
「調整する」ですが――実はこれがいちばん大事だと思っています。私は大学生の頃に病気をしていますし、無理はできません。だから「これ以上は無理」と音を上げる前に助けを求めること、そして自分の周りのひとたちと調和していくことを特に頑張りたいのです。今までワンマンプレーが多く、好き放題いろいろな実践をやってきましたが、今年度は初任ですし、突飛な行動をするわけにもいかないので、まずは新しい勤務先のやり方に染まり(※染まりきらないのが桃ちゃん流です)、そのうえで言うべきことは言っていく、根回しをして理想を実現していく……そんなスタイルで世渡りしていこうかと。垣内さん風に言えば「職場内政治」というやつに強くなる、器用になるということですね。

まだまだ道のりは遠く、遥か彼方の理想ですが、いつかはたどり着けることを信じて。それでは、また。

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