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Knight and Mist 一章-3 夢

一面に砂漠が広がっていた。

暑くも寒くもなく、空は一面に灰色。

昼でも夜でもなく、雪も降らない。

遥香はそこに座り込み、地面に刺した羽根を覗き込んでいた。

大樹になれと一心に願って。

ほかには誰もいない。

あと1日でも生きていたい。

だから木になれと遥香は祈った。

これ以上は無理だから。

遥香は祈った。

大樹になれと。


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