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古民家再生というコトバがしっくりこない。

築200年とおじいちゃんは言っていたらしく、伯母は築150年ぐらいと言っている古民家を息子と一緒に引き受けました。この場をどう利用するかは、まだはっきりとは決まっていない。まあ、息子次第のところが大きくありますが。

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この家を引き受けるちょっと前から、このnoteに経過を記録し始めた。どうせ書くなら、できるだけ多くの人に読んでもらい、知ってもらい、感想やら知恵やらをいただきたいし、同じ経験をしている人の楽しみかたや苦労を共有できたらいいなとも思った次第。

この話は身近な人たちには知っていただき「古民家を手にいれたんですね」「すてきな企みですね」「大変そうだけど頑張ってね」「手伝いたい!」と様々な反応をいただいていて励みになっている。

その中で「古民家再生、期待してます!」とか「古民家再生、見てるよ!」というような「古民家再生」というコトバが時おり出てきてどうもしっくりきていない。私の中で「古民家再生」というのは、建てられ、時が経った家を現在のライフスタイルなどに合わせ改築・補修することというような改築的な行為の意味合いが大きい。

今後、本格的に宿泊施設にするとか、ワーケーション施設にするとかカフェだのの計画が上がってきたらプロの力を借りるだろうし、資金調達の方法も考えるとは思う。しかし、今のところは長年空き家になっていたがために不具合のあるところを直したり、片付けなどしたりはするが、快適にするために大きなリノベーションは今のところ考えていない。というかそのお金がない。私たち親子はどちらかといったら貧乏な方だ。

この家は明治時代に建てられていて「文化財指定されていない歴史的建築物の一つ」であることは確かである。この「文化財指定されていない歴史的建築物」を活かしたい、残したいという一心。それは修繕や改築が一番ではなくて「人」が存在し「場」とすることが一番ではないか?と思っている。古く不便なことは当たり前。そんな「場」でも「人」が集まれば何か新しい展開が生まれるのではないか?と甘い理想論ではあるが。

私の中では「古民家再生」ではなく「古民家活用」といったコトバの方がしっくりきている。「古い家」を「新しい場」にできたら素敵な事だと思っている。過程をまとめていくマガジンタイトルも『「明治時代の建物」を「新しい場」にするまで』としてみている。

とはいえ、お金があったら、お金が準備できたら、こんな考え方でリノベーションしたいというお手本がある。

8年ほど前にベルギーのブルージュに友人達と旅行をした。ブルージュは街自体が世界遺産に指定されている。建物保存が政令で定められている。私たちが宿泊したゲストハウスは17世紀の建物であった。もちろんインテリアはリノベーションされて快適で、私たちはとてもリラックスできた。当時の古い梁はペイントされる事なく活かされていた。

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建物を保存しつつ内部をリノベーションして活用すると補助制度があるとも聞き及んだ。日本のスクラップビルドとは違う不動産の価値観を持っていた。リノベーションをするならこの考え方がお手本だと思っている。


さてさて、今週もコツコツと片付け。二階の蚕場の床はいつ現れるだろうか?



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