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比べても基本的に仕方ないので「やりたい」かどうかを気にしようね

20代のころは、人の才能と自分をよく比べていた。比べてすぐに「自分なんかダメだ」と落ち込んで、いらいらしてすぐに書くのを投げ出していた。

30代も半ばを過ぎて、あまり比べなくなった。もちろん、小説をうまくなりたいという思いは真実だ。

先日Twitterにこのようなことを書いた。

たとえば上手い人と比べて、自分に才能がないってわかったら、筆を折ってしまうのか。うまい人はいくらでもいるので、才能がない、と自分を決めつけるのはたやすい作業だ。

才能がないからやめる、という考え方をいまはしない。うまい人と比べ出すのはきりがないから、だから、自分が「やりたい」と思うかどうかで決める。「やりたい」と自分が思うのだったら、その時点で「あなたにはそれをやる資格がある」と自分でゴーサインを出すことを許してしまうのだ。

ツイートにも書いたように「小説書いてみたい」「絵描いてみたい」「漫画書きたい」「曲つくりたい」などと考えて、そこにわくわくする気持ちを感じたら、とにかくやってみることがいいと思う。

そして初心者の下手な時期も楽しめるメンタルを持てる人がいちばん強い。

別に商業プロにならなくても、今の時代にはインターネットがあるから、なんぼでも、自分の作品ができたら発表する場はある。

そのときも、大切なのは「星を死ぬほど集めている人が目に入っても、自分と比べて落ち込まないこと」このメンタルを持つことが一番大切だと思う。

何度でもいうように、自分よりもうまい人は山ほどいて、そんな人を見かけるたびに「その人の才能と自分の才能の差」が気になって、創作をいちいちやめていては、とてももったいない。

あなたがあこがれている人はたしかにうまいだろう。でも、あなたはあこがれている人と同じ人には決してなれない。生まれてきた環境も、持っているいいところも悪いところも、すべてが違うから。

だから、自分のペースでいいんじゃないか。絶対に楽しむ気持ちを忘れてはならない。人のもらっているハートや星の数が気になっても、それよりは自分の作品づくりに集中しよう。そのほうがきっと、いいことがある。

あこがれている人と同じ技術は持てないかもしれない。けれど、あこがれの人が持っていなくて、でもあなたが持っている「良さ」も絶対にあるはずなんだ。

それを忘れないで、創作してほしい。

私だって、自分にない表現の幅を持っている作家さん、博学で知識豊富な作家さん、長編を走り抜ける体力を持っている作家さん、あこがれないといえばウソになる。

だけど、無理して同じものを目指そうとするよりも、自分の作品の強みや良さを目指して努力していきたい。

もちろん、それを言い訳にして勉強しないというわけではない。他人と自分を切り分けて考えるのが必要だといいたいのだ。

比べて「あ、ここを学ぼう、真似しよう、勉強になる」というのは良い比べ方だ。だけど比べたあと「自分なんか才能なくてだめだ」と落ち込んでしまうのは悪い比べ方だと思う。

悪い比べ方を、しないようにね。

あなたが作品をつくること、楽しみにしてくれる人はきっといるんだから。だからどうか、つくることを楽しんで、誰のものでもないあなたらしい作品をつくってくださいね。


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