お母さんナビは、危険だけどちょっと凄い。
私の夏休みに合わせて、神奈川からおじぃちゃんとおばぁちゃんが山形に遊びにきた。
お母さんも仕事を休んで、今までに行ったことがない遊び場を開拓しよう!となった。
携帯で楽しそうなところを調べて、おじぃちゃんの運転で、お母さんのナビで向かうことになった。
車のナビでは登録されていないところだったので、お母さんが、「私が携帯でナビる!」と言った。
私はその時点で、きっと着くのは困難だろうと思った。
ママ「まっすぐ行って〜みぎっ!」
ママ「もう気持ち行って〜ひだりっ!」
ママ「けっこうまっすぐ行って〜左っぽいまっすぐ!」
ママ「右に曲がって、ぐるんってなる。」
お母さんのナビは独特だ。
おじぃちゃんは、「はぁ!?」とか「もう気持ちって、その気持ちは何mなの?」とか、「グルンって何!?」とか、パニックになる。
終いには、「うーん。ナビは左って言うんだけど、私はきっとまっすぐだと思う!」
と、全然知らない道なのに、勝手にナビに逆らい出す。
そんな独特な変なお母さんナビに、案内されるまま着いたところは、目的地とは違ったけど、目的地よりもいい感じのところだったので、みんな驚いた。
お母さんは「私のおかげ!」と自慢気だった。
変なお母さんには、本能的に面白い場所へ案内する変なアンテナが備わっているのかもしれない。
山形県に住んでいる小学4年生です。小説や漫画を読むのが好きで、1年生の頃からメモ帳に短い物語を書いてきました。今はお母さんのお古のパソコンを使って長い小説「皐月と美月の夏。」を書いています。サポートしていただいたお金は、ブックオフでたくさん小説を買って読みたいです。