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一月の星々(140字小説コンテスト第2期)応募作 part5

part1 part2 part3 part4 part5 結果速報

月ごとに定められた文字を使った140字小説コンテスト。

一月の文字「光」は1月31日をもって締め切りました!
(part1~のリンクも文頭・文末にありますので、作品の未掲載などがありましたらお知らせください)

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そして二月の文字「並」です!
応募方法や賞品、過去のコンテストなどは下記をご覧ください。

応募作(1月27日〜31日・投稿順)

モイチ(サイトからの投稿)
「もう明日で30かあ」一人呟く29歳の結愛 目の前には出雲大社 まだ彼氏が出来たことのない結愛は29歳最後の日に縁結びの神様にお願いに来たのだ「私の名前は愛が結ばれると書いて結愛 どうか素敵な彼氏おねがいします」帰りはサンライズ出雲に乗り途中岡山駅でホームへ出ると連結待ちの男が

ちる(サイトからの投稿)
僕の先祖に笛がいると言ったら驚くかな。僕の生まれた村では昔、古い道具に感謝を伝えるため、道具と人との形式的な結婚式を挙げる風習があった。だが本気で笛に恋をしていた者がいて、笛との子供まで生まれたという伝説があるんだ。所詮伝説じゃないかって。でも僕には聞こえるんだ。笛たちの声がね。

ちる(サイトからの投稿)
布団に入ると涙が溢れてきた。泣き声を聞かれたくないので、布団の奥に頭から潜る。布団を掻き分けて、一メートル、五メートル、百メートルと潜る。結構深くまで潜ったので気が済んで、布団の巨大トンネルの中で泣いた。誰かの気配がする。でもその人も泣いているようだ。だから恥ずかしくはなかった。

ちる(サイトからの投稿)
たくさんの神様が、縁結びの神様になりたがった。縁結びは素敵な仕事だから。あまりにも縁結びの神様が増えて、余計な縁まで大量に結ばれた。人や動物、さらに物体までもが苦しんだ。ある神が立ち上がり、縁切りの神となった。その神は皆から邪神として恐れられたが、結果的に一番多くの存在を救った。

ちる(サイトからの投稿)
竜を倒した剣士たちは今度は宝物を探しに、雲の上の世界に行きました。今日はここまでにしようか。随分昔からお話を聞いているけれど、主人公達が旅を終える気配がないって? 物語の結末なんて、用意しているわけがないじゃないか。だって終わってしまったら、君は僕のところに来てくれなくなるだろ。

ちる(サイトからの投稿)
今やほとんどの人の脳の中にスマホがある。考えたことをすぐにSNSにアップできる。最初は炎上することが多かったがもう誰も気にしていない。批判されるような考えなんて誰でも持っていると分かったからだ。どの考えが誰のものかなんて、もはや問題じゃない。人々はネットで結ばれ一つになったのだ。

ケロボン(サイトからの投稿)
屋上に立って流星群を眺めていたら、あろうことか星が僕の頭にぶつかってきた。
「痛って!」
クルクルまわりながら星がコンクリートに落ちて、女の子になった。
「え⁉」
「?」
「あ、いやいや、びっくりして...」
「!!」
会話できる...たぶん何かしらの縁で結ばれているのであろう。

なつ(サイトからの投稿)
どうにかなってしまいそうな深い闇の中を君は歩いている。私はそれを小さな欠片程でしか分からない。君はそれを大切に抱えてしまうから。時折ポツリと呟く小さな言葉がふわりと飛んで君と私を結ぶ。私はそれを必死に掴み君が繋がる言葉を探す。小さな言葉を結んで生きよう。この時代で逢えたのだから。

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